パソコンを操作している際にマウスもキーボードも操作を受け付けなくなり、画面が何も反応しなくなる状態を「フリーズ」といいます。
アプリケーション単体がフリーズすることもあれば、システム全体がフリーズし、強制終了を余儀なくされる場合もあります。
そこで今回はWindows10でフリーズが起きる原因と、その対処法について解説しま
Windows10でパソコンがフリーズする原因
Windows10でパソコンがフリーズするのは、主に以下の原因が考えられます。
- パソコンの熱暴走
- メモリ不足
- アプリケーションの不具合
- システムファイルの破損
- パーツの不具合
- 周辺機器の不具合
- 常駐プログラムの影響
- Windows Updateの影響
- ウイルス感染

パソコンの熱暴走
パソコンの内部の温度が上昇し、高温になる現象を「熱暴走」と呼びます。
パソコンの内部には、CPUやメモリ、ハードディスクなど数多くのパーツが搭載されていますが、一定温度を超えると熱暴走が発生し、さまざまな問題を引き起こします。
パソコン内部に熱が溜まるとCPUやビデオカード、ハードディスクやバッテリーなどが高温に耐えられず、動作を止めてしまうことからフリーズが発生します。
パソコン内部で大量の電子が動いて摩擦熱が発生し、パソコンが高熱になり熱暴走を起こし、フリーズを引き起こすのです。
パーツの発熱はもちろん、パソコン内部に埃が溜まっていたり、冷却ファンが不具合を起こすと熱暴走が発生します。
CPUは高熱になると表面温度が50度を超えることもあるため、気温の高い室内や通気性の悪い場所で使用している場合も、熱暴走が起こりやすくなります。
一般的に、高性能なパソコンほど搭載されているパーツが多いことから高温になりやすく、熱暴走が発生しやすいとされています。

メモリ不足
ハードディスクのデータを一時的に保存するパーツが、メモリです。
CPUからの命令を実行する際に、必要となる情報を一時的に記憶する装置を指します。
メモリの容量が小さすぎると、動画や画像編集など容量の大きなファイルを処理していたり、同時に複数のプログラムを実行している際にフリーズが発生します。
メモリの記憶領域だけでは処理が追い付かない場合、ハードディスクの記憶領域を一時的に利用して処理を続行することがありますが、ハードディスクは読み書きの処理がメモリよりも遅いことから、フリーズに陥ってしまうことがあります。
また、メモリが正常に接続されていなかったり故障している場合も、フリーズが発生する場合もあります。

アプリケーションの不具合
Windows10でもっとも多いフリーズの現象が、特定のアプリケーションのみフリーズするケースです。
ほかのアプリケーションは正常に動作しているのに対し、特定のアプリケーションのみ操作を行っても反応しません。
アプリケーションやドライバそのものが不具合を起こしていたり、Windows10に対応していない場合などに、フリーズを起こすこともあるようです
システムファイルの破損
複数のアプリケーションを起動しているとフリーズが起きることがありますが、それほどアプリケーションを起動しているわけでもないのにフリーズが発生する場合は、システムファイルが破損している可能性があります。
アプリケーションの新たな更新プログラムを適用した場合、プログラムの更新が正常に完了していないと、ドライバやアプリケーションのシステムファイルが破損し、フリーズを引き起こします。
また、 Windows10の構成ファイルそのものが破損している場合も、フリーズが発生することもあります。
パーツの不具合
パソコン内部のパーツに障害が発生すると、フリーズの原因になります。
パーツの中でも特に障害を起こしやすいのがハードディスクで、長期間使用していると物理損傷が生じやすくなり、動作異常を起こしてフリーズを引き起こします。

周辺機器の不具合
マウスやキーボード、外付けハードディスクなど、周辺機器のトラブルによりパソコンがフリーズしているかもしれません。
周辺機器が故障するとパソコンを制御するドライバを不安定にさせ、パソコンの動作に影響を与えてしまい、フリーズが発生します。

常駐プログラムの影響
パソコンを起動すると、Windows10が複数のプログラムを自動的に起動させて動作する常駐プログラムがあります。
パソコンの画面上では起動していることは分かりませんが、常にバックグラウンドで動作しており、パソコン内部に高い負荷をかけるため、フリーズが発生しやすくなります。
Windows Updateやセキュリティソフトなどが常駐プログラムに該当しますが、すべての常駐プログラムを起動させる必要はありません。
Windows Updateの影響
Windows Updateが影響して、フリーズが発生することもあります。
Windows Updateは、Windows10の新しい機能を追加したり、不具合のある機能を修正することを目的として配信される更新プログラムです。
パソコンを起動している間は常にバックグラウンドで稼働しており、インターネットに接続していれば自動的に更新されます。
Windows Updateを実行している間や、Windows Updateを失敗してしまった場合、フリーズが発生することもあるようです。
また、更新プロクラムを溜めているとWindows Updateを失敗しやすくなり、何度も再試行を繰り返すため、フリーズが発生しやすくなります。
ウイルス感染
パソコンが突然フリーズしたり動作異常を起こした場合は、ウイルス感染が疑われます。
一度ウイルスに感染するとパソコンに常駐して動作し続けるため、フリーズをはじめ、さまざまな動作異常を引き起こします。
セキュリティソフトをインストールしていても、最新のウイルス検知用パターンファイルに更新していないと、ウイルスに感染する恐れがあります。

Windows10でパソコンがフリーズする場合の確認ポイント
パソコンがフリーズした場合、処理に時間がかかっているだけなのか、それとも本当にフリーズしているのか、現状を把握することが大切です。
まずは以下のポイントを確認し、フリーズが原因でパソコンが反応していないのか確認しましょう。
- マウスやキーボードを確認する
- アクセスランプを確認する
- スリープ状態に移行するか確認する
- ドライブに反応するか確認する

マウスやキーボードを確認する
パソコンがフリーズした場合、まずはマウスやキーボード操作ができるか確認しましょう。
パソコンの画面は動かなくともマウスやキーボードは操作できる場合、Windows10がフリーズしているのではなく、ソフトウエアの競合で発生している可能性があります。
特定のデータや機能を取り合ってフリーズが発生していると考えられるため、不要なソフトウエアを終了させると改善される場合もあります。
また、マウスやキーボードの電池切れや、ケーブルの接続が外れかかっているなどのトラブルが起きていることも考えられます。
新しい電池に交換したり、ケーブルが接触不良や断線を起こしていないか確認してみましょう。

アクセスランプを確認する
パソコン本体に「電源ランプ」や「バッテリーランプ」などと並んで刻印されている、円柱型のマークのアクセスランプを確認してみましょう。
ハードディスクにアクセスしているときにアクセスランプは点滅するため、プログラムを実行している最中は点滅や点灯したままになります。
パソコンがフリーズ状態になった場合、ほかの操作を受け付けなくなりますが、アクセスランプが点滅・点灯している場合は、処理に時間がかかっているだけと考えられます。
処理が完了するとフリーズも解消されるため、アクセスランプが点滅・点灯中はしばらくそのまま待ってみましょう。
▼アクセスランプの一例

スリープ状態に移行するか確認する
マウスやキーボード操作もできない場合は、スリープ状態に移行するか確認してみましょう。
初期状態のWindows10では、一定時間パソコンを操作しなければ自動的にスリープモードに移行するよう、設定されています。
また、ノートパソコンの機種によっては、電源ボタンを押したり画面を閉じることで、スリープ状態に移行します。
スリープ状態になる場合は、復帰後にマウスやキーボード操作が可能になることも多いため、何らかの対処が可能になります。
ドライブに反応するか確認する
Windows10がフリーズしてすべての操作ができない場合は、外部から動作を与えてみて反応するか確認しましょう。
光学ドライブを開いてみたり、USBポートにデータの入っていないUSBメモリを挿し込んでみると、改善される場合もあります。

Windows10でパソコンがフリーズする場合の対処法
Windows10でパソコンが完全にフリーズしている場合、アプリケーションやパソコンそのものを終了させる必要があります。
マウスやキーボードの操作ができるかどうかで、対処法は異なってきます。
また、処理中のデータを失う可能性があるため、最終的な方法として対処するようにしてください

キーボードやマウスが反応する場合
キーボードやマウスが反応する場合は、大きなファイルを開こうとしたり、ソフトウエアの競合などが原因でフリーズしていると考えられます。
原因となっているアプリや不要なアプリを、次の方法で終了させてください。
- タスクマネージャーで終了させる
- パソコンを再起動する
タスクマネージャーで終了させる
- Windowsロゴを右クリックし、一覧の中から「タスクマネージャー」をクリックします。
※タスクバーの何も表示していない部分を右クリックしても、一覧の中から「タスクマネージャー」を選べます。
※マウスが反応しない場合は、キーボードの「Ctrl」キーと「Shift」キー、「Esc」キーを同時に押すとタスクマネージャーが起動します。 - タスクマネージャーが表示されたら、フリーズの原因となっているアプリケーションや、負荷の高いアプリケーションを選択し、「タスクの終了」をクリックすれば完了です。
パソコンを再起動する
タスクマネージャーでアプリを終了してもフリーズが改善されない場合は、パソコンの再起動を実行してみてください。
Windows10の初期設定では、前回シャットダウンした情報を一時保存する「高速スタートアップ」機能が有効に設定されています。
再起動を実行すると高速スタートアップ機能が無効になり、完全にシャットダウンした状態から起動するため、フリーズの問題が解消されることもあります。
- キーボードの「Ctrl」キーを押しながら「Alt」キーと「Delete」キーを押します。
- ブルーバックの画面が表示されたら、キーボードの「Tab」キー、またはマウスで右下の電源マークを選択し、「Enter」キーを押します。
- マウスで「再起動」を選択、またはキーボードで再起動を選択して「Enter」キーを押せば完了です。
パソコンがまったく反応しない場合
キーボードやマウスがまったく反応せず、何も対処できない場合は、パソコンを強制終了するほかありません。
強制終了は、以下のいずれかの方法で実行できます。
- 電源ボタンを長押しする
- コンセントからACアダプタを抜く
電源切断後後は、しばらく時間をおいてパソコンを起動してください。
強制終了はデータを失うだけでなく、パソコンにも大きな負荷をかけてしまうため、最終手段として実行してください。
Windows10のフリーズ対処方法:まとめ
Windows10でパソコンがフリーズする場合、実行中のファイル容量が大きすぎたり、パソコンの空き容量が不足していることが考えられます。
ただし、それほど負荷のかからない処理を実行しているのに関わらず、毎回フリーズが発生する場合は、ハードウエアに不具合が生じているかもしれません。
原因不明のフリーズが頻繁に発生する場合は、一度パソコン修理業者に相談してみることをおすすめします。
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