テレワークに活用できるVPN接続とは?VPNの基礎知識とメリット・デメリットを紹介!

多くの企業でテレワークが導入されていますが、いまだ踏み切れない企業も少なくありません。テレワークを実施するうえで比較的簡単に実行できるひとつが、VPNを介してのネットワーク接続です。

今回は、VPNについての基礎知識やメリット・デメリットについて、解説します。

テレワークで活用できるVPN接続とは

VPNとは「Virtual Private Network(ヴァーチャル・プライベート・ネットワーク)」の頭文字を略した言葉で、仮想専用ネットワークを意味します。

インターネット上に仮想のプライベートネットワーク(専用線)を設け、テレワークで自宅などにいる社員が外部からアクセスできるシステムです。

VPNを利用することにより、ネットワーク内でしか利用できないシステムやサーバーに、アクセスできるようになります。

社内ネットワークはインターネットに接続されており、ネットワークの境界にゲートを作ることで社外からのアクセスを制限し、独自のネットワークを構築します。

ゲートがあることで外部からのアクセスを拒否し、セキュリティを保つことができます。

VPNを使用することでゲートを通過することができ、あたかも社内のネットワーク内に接続されたパソコンのように操作を行えます。

VPNによってユーザーのパソコンのセキュリティも、社内ネットワーク内と同様に高く保つことが可能になります。

VPN接続のイメージ
引用線:SoftBank

専用線との違い

VPNは直訳すると「仮想専用線」を意味しますが、実際の専用線とはどのような違いがあるのでしょう。

専用線との違い

専用線の特長

専用線は名称どおり、専用のネットワークを構築するサービスです。

特定のユーザーが利用できる点はVPNと変わりませんが、拠点同士を一対一で結ぶ接続方法になります。

一社で完全に独占できるため、データセンターとの通信や大容量のデータをやり取りできる安全性と信頼性の高い回線ですが、回線速度と距離によりコストが高額になります。

VPNの特長

一般利用されているインターネット回線を利用しながら、第三者による干渉を防ぐことができるため、専用線同様の運用が可能です。

フリーWi-FIなどの共有ネットワークをVPNルーター経由で利用できるため、無料かつ安心な通信を実現できます。

一対一の通信だけでなく複数の拠点を複数ユーザーで共有でき、距離によってコストが左右されることはありません。

テレワークで利用できる主なVPN接続の種類

VPN接続は大きく分類すると、以下の4種類があります。

VPN接続の種類
  • インターネットVPN
  • エントリーVPN
  • IP-VPN
  • 広域イーサネット

インターネットVPN

既存のインターネット回線を利用した接続方法が、インターネットVPNです。

インターネット回線をそのまま利用できるため、低コストでネットワークの構築が可能です。

接続するインターネット環境により、通信速度や品質が左右される特長があります。

エントリーVPN

インターネット回線は使用せず、光回線と閉域網を使用する接続方法が、エントリーVPNです。

特定の人しか利用できないことから、高いセキュリティは保ちつつ、低コストでの運用が可能です。

使用する回線がフレッツ網などの光回線のため、帯域保証等がなく通信速度が低下することもあります。

IP-VPN

大手通信事業者の閉鎖されたネットワークを使用する接続方法が、IP-VPNです。

通信事業者と契約者のみが使用できるため、暗号化をしなくとも安全性の高い通信ができます。

帯域保証もある程度確保されているため、安定性の高い通信が可能ですが、一方でコストは割高傾向にあります。

広域イーサネット

自由にネットワークを構築できる接続方法が、広域イーサネットです。

企業の担当者が自由にネットワークシステムを組むことが可能ですが、サービスを提供する業者により帯域範囲が狭い費用が高い回線を選択できないなどの特長があります。

VPNプロトコルの種類

VPNプロトコルとは、VPNサーバーとの通信を行うために必要な暗号化基準のことで、安全な接続を確保するために欠かせません。

代表的なVPNプロトコルとして、以下の種類があります。

VPNプロトコルの種類
  • IPsec-VPN
  • L2TP
  • PPTP
  • SSL-VPN
VPNプロトコルの種類

IPsec-VPN

「IP Security Architecture」の略語で、通信内容を暗号化する仕組みを指します。

安全性の高い通信のため、通信内容を盗聴された場合でも、情報の暗号化により内容が漏洩することはありません

L2TP

「Layer 2 Tunneling Protocol」を略した言葉で、VPNで使用されるトンネリングの技術を指します。

トンネリングとは

仮想の専用線を設けて同じネットワークとして使用する技術です

L2TPには暗号化の技術がないため、IPsecの暗号化技術を併用し、L2TP/IPsecとして使用します。

暗号化とトンネリングにより、より強固なセキュリティのVPN接続が可能になります。

PPTP

PPTPとは「Point to Point Tunneling Protocol」の略語で、マイクロソフト社によって提唱されたプロトコルのため、Windowsとの親和性が高い特長があります。

PPTPはネットワーク上の機器間で仮想伝送路を作り出し、データの送受信を行いますが、暗号化や認証機能は備わっていません。

MS-CHAP認証とRC4の暗号化を組み合わせて利用することで、安全なセキュリティを確保しています。

SSL-VPN

SSLは「Secure Sockets Layer」の略語で、SSLの技術を用いて暗号化する方法です。

SSLは、インターネット上でクレジットカードや個人情報等の重要な情報をやり取りする際に広く用いられている暗号化技術で、ほかのアクセス方法に比べるとコストが低く、細かいアクセス制御設定が可能です。

一般的に利用されている暗号化技術のため、特定のソフトを用意する必要がなく、ブラウザさえあれば通信することができます。

VPN接続を有効活用できる場所

さまざまな目的で使用されてるVPN接続ですが、その中でも特に有効活用できる場所があります。

VPNを活用できる場所
  • 無料Wi-Fiスポット
  • 会社の遠隔拠点

無料Wi-Fiスポット

無料Wi-Fiは接続のための契約や利用料金が不要なため、数多くのユーザーが利用しているサービスです。

駅や空港、商業施設など利用可能なスポットも広まっていますが、通信内容が暗号化されていないことも多く、セキュリティ面の低さが問題となっています。

VPNを利用すれば、無料Wi-FI通信を暗号化することが可能です。

暗号化されていないWi-FI通信は通信内容が筒抜けのため、悪意のある第三者より通信内容を盗み見られることもあります。

VPNにより暗号化されることで、外部からの攻撃から通信内容を守ることができます。

無料Wi-Fiスポット
引用:Osaka Metro

パソコンをWi-Fiでネットに繋げたい!接続方法と接続できない場合の対処法【Windows10版】

会社の遠隔拠点

外部から社内ネットワークに接続する場合、セキュリティが確保されていなければ情報漏えいの可能性が高まります。

しかし、遠隔地に拠点をおく企業も多く、拠点間の通信セキュリティの確保が重要な課題となっています。

遠隔地との有効な通信方法として、VPN接続が挙げられます。

専用線を導入するとコストが増大するため、既存のインターネット回線を利用したVPNを利用することで、通信セキュリティやコストの問題を解消できます。

テレワークで利用するVPN接続のメリット・デメリット

テレワークで活用できるVPN接続ですが、メリットだけでなくデメリットも当然あります。

テレワークで利用するVPN接続のメリット・デメリット

VPNのメリット

VPNのメリットは、以下のとおりです。

VPNのメリット
  • 通信を暗号化できる
  • 離れた場所からアクセスできる
  • 低コストで運用できる

通信を暗号化できる

VPN接続を使用することで暗号化通信が可能となるため、セキュリティ面の安全性を高められます。

また、外部からのアクセスはネットワークをオープンにしなければなりませんが、VPNを使用することにより、他者からのアクセスをゲートから遮断できます。

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離れた場所からアクセスできる

VPN接続を利用すれば、離れた場所からでも安心して社内サーバーにアクセスすることができます。

社外のどこからでもアクセスが可能で、自宅や出張先などから自由に接続できます。

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低コストで運用できる

VPNの環境の構築は専門的な知識を必要としないため、ある程度の知識があれば容易に導入することができます。

機器購入などの初期導入費用はかかりますが、高額な機器や回線の工事なども必要ないため、低コストでの運用が可能です。

VPNのデメリット

VPNのデメリットは、以下のとおりです。

VPNのデメリット
  • 人的ミスによる情報漏えいの可能性がある
  • 通信速度が一定でない
  • 初期費用がかかる

人的ミスによる情報漏えいの可能性がある

VPNを導入することで外部接続からのセキュリティは高まりますが、ゼロになるわけではありません。

外部からの接続を許可する以上、情報漏洩のリスクをなくすことはできません。

また、設定を間違えるなどの人為的ミスで、情報漏洩のリスクを高める場合もあります。

テレワークの情報漏えいを防ぐセキュリティ対策を解説!

通信速度が一定でない

VPNは公共回線を利用するため、通信速度が安定しないことがあります。

接続するユーザー数が増えると通信速度に影響を与えるため、時間帯によっては通信速度が遅くなる可能性があります。

テレワークに必要な通信速度(回線速度)とは?通信速度の改善方法と併せて解説!

初期費用がかかる

VPNを初期導入する場合、導入機器の購入費用や設置費用などが必要になります。

性能が高い機器ほど高額ですが、不要な機能も多く、知識がなければすべてを使いこなせない場合もあるため、余計にコストが高くなってしまいます。

機能の数よりも必要な機能が備わっているかで判断すると、コストを抑えることができます。

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テレワークに活用できるVPN接続:まとめ

テレワークでVPN接続を行う場合、自宅で利用する場合は自分で設定を行わなくてはなりません。

設定自体はそれほど難しくありませんが、うまく繋がらない場合や接続方法が分からない場合は、パソコン修理業者へ相談してみると解決できる場合もあります。

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ドクター・ホームネット
【引用】ドクター・ホームネット
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かない@パソコン博士
かない@パソコン博士
パソコン博士。株式会社ケイ・ブリッジ パソコン修理担当。5歳の時に買い与えられたファミコンに興味を持ち、小学校では分解・組み立てて遊んでいた。中学校ではコンピューター部にも所属し、自分でテレビゲームを作ることに成功。大学では情報系学部に所属、研究室グループで開発された分析ソフトは経産相(当時通産省)での利用が決定。Googleが主催するビジネスコンテストの世界大会出場、大阪経済戦略局のIotプログラム選出、組み込み系デバイスの開発チーム参加、企業向けのパソコン講座講師を務めている。