Macで一度消えてしまったデータは、ゴミ箱からの復元などさまざまな方法でデータを復旧できます。
今回は、Macでデータが消失した時に自分でできる復旧方法からおすすめのデータ復元ソフトまで、幅広く網羅的に解説します。
本記事を読めば、Macのデータが消失しても慌てることなく冷静に復旧できるでしょう。
Macに保存していた大切なデータを、いち早く復旧させたい方はぜひ参考にしてください。
目次
Macのデータ復旧は問題なく可能
Macで一度ゴミ箱などに消してしまったデータは問題なく復旧可能です。
まず、Macには「Time Machine」というバックアップ機能が内蔵されています。
事前に「Time Machine」でバックアップを設定している場合、ファイルを削除したり、システムに何らかの問題が発生したりした場合でもデータ削除前の状態に戻すことが可能です。
また、専門のデータ復旧ソフトも数多く出回っています。
データ復旧ソフトは高度なスキャン機能を持っており、破損したファイルからもデータを取り戻すことが可能です。
しかし、物理的な損傷が原因でデータが消失してしまった場合は、データ復旧の専門業者を利用することをおすすめします。
Macのデータが消失する原因
Macのデータが消失してしまう原因として、主に以下の4つが挙げられます。
- システムアップグレード
- 誤操作によるデータ消去
- HDDの損傷
- ウイルス感染
システムアップグレード
1つ目の原因は、システムアップグレードです。
MacOSのシステムアップグレードは通常スムーズに行われますが、時には問題が発生してデータが消失することもあります。
具体的には、新しいOSに未対応のアプリが原因でクラッシュする場合や、アップグレード中に電源が切れる場合などが該当します。
対策としては、アップグレード前にバックアップを取ることです。
後述で詳しく解説しますが、Macの「Time Machine」機能を利用すると、簡単にバックアップできます。
また、アップグレード前に、全てのアプリが新しいOSに対応しているかを確認しましょう。
誤操作によるデータ消去
2つ目の原因は、誤操作によるデータ消去です。
誤ってファイルを削除したり、必要なデータを上書きしてしまったりするケースが該当します。
削除したファイルはゴミ箱に移動されるので、すぐにゴミ箱を空にしなければ復元が可能です
さらに、専用のデータ復旧ソフトウェアを使用すると、削除されたデータを復元できます。
HDDの損傷
3つ目の原因は、HDDの損傷です。
パソコンを落下させるなどHDDに物理的な損傷が加わった場合も、データの消失を引き起こす可能性があります。
パソコンのデータを保存する役割を担うHDDは、デリケートな部品が多いため落下などによる故障のリスクが高いです。
もしHDDに物理的な損傷がみられた場合、データ復旧の専門業者を利用するのが最も確実な解決策です。
自力で無理やりデータ復旧を試みると、さらに損傷を拡大する可能性があるため注意しましょう。
ウイルス感染
4つ目の原因は、ウイルス感染です。
Macには元々セキュリティ対策が施されていますが、ウイルスやマルウェアに感染するリスクはゼロではありません。
ウイルス感染した場合、システムが不安定になることでデータが消失する可能性もあります。
ウイルス感染を防ぐには、セキュリティソフトを導入し常に最新の状態に保った上で、怪しいメールの添付ファイルやリンクを開かないようにすることが基本です。
万が一感染してしまった場合は、専門業者に相談することをおすすめします。
Macのデータを復旧する方法
ここでは自分でできるMacのデータ復旧方法を、以下の3つ紹介します。
- ゴミ箱から復元する
- TimeMachineを利用してデータ復旧する
- データ復旧ソフトを利用する
消失したデータを復旧させたい場合は、上記の方法を参考にしてください。
ゴミ箱から復元する
1つ目は、ゴミ箱から復元する方法です。
一度削除したデータはゴミ箱に移動するため、ゴミ箱にあるデータを元の場所に戻すことでデータを復旧できます。
具体的には以下の手順で、データを復旧させます。
- Dockを開き、ゴミ箱のアイコンをクリック。
- ゴミ箱内で復旧したいファイルを探す。
- 復元したいファイルにカーソルを合わせ、ファイルを右クリック(またはコントロールキーを押しながらクリック)し、「戻す」を選択します。
上記手順後、ゴミ箱内にあるデータは元の場所に戻されます。
ちなみに、ショートカットキーを使ってゴミ箱のデータを戻すことも可能です。
「Commandキー」+「Zキー」を押すことで1つ前の動作を取り消せるため、データを消した直前にこのショートカットキーを入力すれば、ゴミ箱内のデータを復元できます。
ただし、ゴミ箱を空にしてしまった場合や、ゴミ箱に送られず直接削除されたファイルはこの方法では復元できません。
TimeMachineを利用してデータ復旧する
2つ目は、TimeMachineを利用してデータ復旧する方法です。
Time MachineはMacに備わっているバックアップ機能で、Mac上にあるデータのバックアップを自動的に作成してくれます。
Time Machine内にある過去にバックアップしたデータの中から、削除してしまったデータを復旧できます。
Time Machineを使った具体的な復旧手順は、以下のとおりです。
- Finderを開き検索窓に「TimeMachine」と入力。
- 表示されたTimeMachineのアイコンをクリック。
- 表示された画面の右上にある虫眼鏡マークをクリックし、復元したいファイルの名前を入力。
- 表示されたファイルを選択し「復元」をクリック。
上記手順後、ファイルが元々あった場所に復元されています。
データ復旧ソフトを利用する
3つ目は、データ復旧ソフトを利用する方法です。
データ復旧ソフトを使用することで、ゴミ箱から消えてしまったデータなど、通常の方法では復元が難しいデータも復旧できます。
データ復旧ソフトには無料と有料のものがありますが、容量が小さいデータを復元する場合などは無料版のソフトでも十分対応可能です。
ただし、無料版は復元できるデータ容量に制限がある上、複数のデータを一括で復旧させられません。
一度に大量のデータを復旧させたい場合は、有料版を使った方が良いでしょう。
Macで使えるフリーのデータ復元ソフト
ここでは、Macに対応したフリーで使えるデータ復元ソフトを以下2つ紹介します。
- Photo Rec
- Stellar Data Recovery for Mac
Photo Rec
Photo Recは非常に高機能なフリーのデータ復元ソフトウェアです。
Photo Recはデータの検索性に優れており、「.jpg」や「.png」などデータの拡張子を指定して検索できる機能を有しています。
そのため、復旧したいデータを素早く見つけられる点が大きなメリットです。
ただし、ダウンロードサイトやソフトウェア自体が英語を使用しているため、英語に抵抗がある方は操作に苦労するかもしれません。
Stellar Data Recovery for Mac
Stellar Data Recovery for Macは、Mac専用のフリーに使えるデータ復旧ソフトウェアです。
このソフトウェアは使い勝手が良く、動画や写真、音楽など多くのファイル形式のデータ復元に対応しています。
また、破損した動画や写真データの復元にも対応しており、動画・写真データがクラッシュして開けない問題も解決可能です。
3ステップで簡単に復元できるため、データ復旧ソフトが初めての方でも問題なく利用できます。
ただし、無料のデータ復旧ソフトは安全性に難がある上、パソコンに詳しくない方からすると操作方法に難しさを感じる場面もあります。
もし自力でデータ復旧することが難しそうであれば、専門の業者を利用することがおすすめです。
Macのデータを自力で復旧できない場合は専門業社を利用
ここまで紹介した方法を利用してもMacのデータを復旧できない場合、専門業者を利用した方が良いでしょう。
特に物理的なHDDの故障、ウイルス感染によるデータ消失などは、データを復旧させるために高度な専門知識と機材が必要なケースも存在します。
上記のケースで無理やり自力で復旧作業をおこなうと、逆に状況を悪化させるリスクも高いです。
専門業者は高度な技術を駆使して、パソコンの安全を確保した上でデータを復旧させられるため、「データは復旧できたけれどもパソコンがうまく動作しない」などのトラブルも防げます。
Macのデータを自力で復旧させることが難しい場合は、無理せず専門業者にデータ復旧を依頼しましょう。
Macのデータ消失を防ぐ方法
ここでは、Macユーザーが日常的におこなえる簡単なデータ消失防止の方法を2つ紹介します。
- 定期的にバックアップする
- オンラインストレージの活用
定期的にバックアップする
データ消失のリスクを最小限に抑える最も確実な方法が、定期的なバックアップです。
定期的にデータのバックアップを取ることで、重要なデータやファイルが突然消えてしまっても、バックアップから復元できます。
Macには先述のとおり「Time Machine」というバックアップ機能が標準で備わっているため、Time Machineで定期的にバックアップをとっておきましょう。
オンラインストレージの活用
オンラインストレージの活用も、手軽にできるデータ消失への対策方法です。
オンラインストレージとは、インターネット上にファイルやデータを保存できるサービスのことです。
オンラインストレージにファイルやデータを保存しておけば、Mac本体にトラブルがあったとしてもデータやファイルの消失を防げます。
例えばMacを利用している場合、オンラインストレージのiCloudが標準で搭載されているため、重要なデータやファイルをiCloudに保存することも可能です。
オンラインストレージに保存しておけば、他の端末からもデータやファイルにアクセスできるため、利便性も高いです。
ただし保存するデータ容量が大きい場合、月額料金が発生する場合も多く、その点を考慮する必要があります。
まとめ
Macでのデータ消失は突然起こりうる問題ですが、幸いなことに多くのケースで復旧が可能です。
ゴミ箱の復元やTime Machineの使用など、今回紹介した手法を用いてデータを復旧させましょう。
もし自力での復旧が難しい場合は、専門のデータ復旧業者を利用するのが賢明です。
また、突然のデータ消失に対応するためにも、定期的なバックアップは常におこなっておきましょう。
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※1 2023年8月末時点 日本PCサービス株式会社調べ
※2 2021年11月時点 2万6303人調査 調査主体:日本PCサービス株式会社 調査実施機関:株式会社インテージ
Macを利用していると突然、作業中のデータが消失してしまい悩んだ経験がある方も多いのではないでしょうか?