今回はMacのキーボードが反応しない症状について、そのパターンやチェック項目、対処方法まで解説します。
目次
キーボードが反応しないパターン
Macのキーボードが反応しないパターンとして、以下のようなさまざまなパターンが考えられます。
それぞれ原因や対処方法が異なるため、1つずつ設定やデバイスを確認するなどして原因を特定することが必要です。
- Macノートブックコンピューター内蔵キーボードのすべてまたは一部のキーが反応しない
- 外付けキーボードのすべてまたは一部のキーが反応しない
- 特定のキーのみ反応しない
- キー入力が遅れる
- 反応する時と反応しない時がある
キーボードが反応しない場合の確認項目
キーボードが反応しない場合の確認項目としては、以下の6つがあげられます。
- リコール対象モデルか確認する
- キーボードビューアでキーの反応を確認する
- バッテリー残量、電源スイッチを確認する
- スローキーが有効になっていないか確認する
- マウスキーが有効になっていないか確認する
- ワイヤレス通信に干渉が起きていないか確認する
リコール対象モデルか確認する
まずは自身のMacがリコール対象のモデルとなっていないか確認しましょう。
Macは特定のモデルのごく一部のキーボードで以下のような不具合が確認されており、症状がリコール対象のものと判断された場合は無償修理対応を受けることができます。
- 文字が勝手に繰り返し入力される
- キー入力の反応が遅い、安定しない
- キー入力しても文字が表示されない
- キーの跳ね返りがスムーズでない
対象となるモデルについては、Appleのキーボード修理プログラムに関するページをご確認ください。
キーボードビューアでキーの反応を確認する
キーボードビューアを利用して、キー入力がMacに認識されているうかどうかも確認しましょう。
キーボードビューアとは画面上にキーボードを表示して押したキーをハイライト表示する機能であり、ハイライト表示の有無でキー入力認識の有無を確認することが可能です。
キー入力が認識される場合やシステムや設定などソフト的な問題の可能性があり、認識されない場合はキーボード故障などのハード的な問題の可能性があります。
なお、キーボードビューアは以下の手順で利用できます。
- アップルメニューをクリックし、「システム環境設定」を選択する
- 「キーボード」を選択する
- 「入力ソース」タブを選択する
- 「メニューバーに入力メニューを表示」にチェックを入れる
- 画面の上部のメニューバーから入力メニュー([A]や[あ]などのアイコン)を選択する
- 「キーボードビューアを表示」を選択する
キーボードビューアをマウスでクリックすることでキーボードの代わりに文字入力も可能なため、どうしても文字入力の必要がある場合はキーボードとしても利用できます。
バッテリー残量、電源スイッチを確認する
基本的なことですが、ワイヤレスキーボードを使用している場合はバッテリー残量が減っていないか、電源がオフになっていないかも確認しましょう。
キーボードのバッテリー残量は以下の手順で確認できます。
- アップルメニューをクリックし、「システム環境設定」を選択する
- 「Bluetooth」を選択する
- リストから使用しているデバイスを確認する
- デバイス名の下に表示されているバッテリーインジケーターを確認する
また、Macワイヤレスキーボードの電源位置は以下の通りです。
デバイス | 電源位置 | 電源ONのサイン |
---|---|---|
Magic Keyboard (新モデル) | 本体背面 | 電源スイッチの緑色が見える |
Apple Wireless Keyboard (旧モデル) | 本体右側面 | 本体上部のLEDが緑点灯 |
スローキーが有効になっていないか確認する
スローキーが有効になっていることでキー入力ができないと考えている可能性があります。
スローキーとはMacのアクセシビリティ機能の1つで、キーを長押ししないと入力されないようにするものです。
スローキーの設定は以下の手順で確認できます。
- アップルメニューをクリックし、「システム環境設定」を選択する
- 「アクセシビリティ」を選択する
- 左のメニューから「キーボード」を選択する
- 「ハードウェア」タブで「スローキーを有効にする」にチェックが入っていないことを確認する(チェックが入っている場合は外す)
マウスキーが有効になっていないか確認する
スローキー同様、マウスキーが有効になっていることでキー入力ができないと考えている可能性があります。
マウスキーもMacのアクセシビリティ機能の1つであり、いくつかのマウス操作をキーボードでできるようにするものです。
これによりマウス操作に割り当てられたキーが機能しなくなっている可能性が考えられます。
マウスキーの設定は以下の手順で確認できます。
- アップルメニューをクリックし、「システム環境設定」を選択する
- 「アクセシビリティ」を選択する
- 左のメニューから「ポインタコントロール」を選択する
- 「代替コントロール方法」タブを選択する
- 「マウスキーを有効にする」にチェックが入っていないことを確認する(チェックが入っている場合は外す)
ワイヤレス通信に干渉が起きていないか確認する
ワイヤレスキーボードを使用している場合は、ワイヤレス通信の干渉によってデバイスの動作が不安定になっている可能性があります。
デバイスの接続が切れる、接続しても信号強度が弱い場合などは干渉が起きている可能性が高いと言えるでしょう。
なお、干渉を軽減する方法としては以下のようなものがあげられます。
- 電子レンジやほかのワイヤレス製品など、干渉源を避ける
- いくつかのデバイスを5GHz帯に割り振り、同時接続デバイスの数を絞る
- Mac本体の近くでワイヤレスキーボードを使用する
キーボードが反応しない場合の対処方法
Macキーボードが反応しない場合の対処方法としては、以下の5つがあげられます。
- 再起動する
- キーボードを清掃する
- キーボードを再接続する
- Bluetoothを再接続する
- NVRAM/PRAMリセット、SMCリセットを行う
再起動する
軽度のトラブルの場合、本体の再起動によって改善する可能性があります。
この際、Mac本体のほかにキーボードの再起動も行える場合は両方再起動するようにしましょう。
キーボードを清掃する
内部にホコリやゴミが入り込んだことが原因でキー入力に影響が出ている場合、キーボードを清掃することで改善する可能性があります。
Appleが公表している安全なクリーニング方法としてはキーボードやノートパソコンを傾けながらエアダスターを吹きかける方法があげられますが、細部までクリーニングを行いたい場合は各キーを取り外して清掃する必要があります。
ただし、その場合キー入力不良以上の故障の原因となる可能性もあるため、自己責任で慎重に行うか、またはパソコン修理業者のクリーニングサービスを利用しましょう。
キーボードを再接続する
デバイスの接続不良の場合は、キーボードを再接続するだけで改善する可能性があります。
単に同じキーボードを再接続するほか、別のキーボードや別のUSBポートが利用できる場合はそちらを試してみることでデバイスやUSBポートの問題か切り分けることも可能です。
また以下の手順からシステムレポートをチェックすることで、デバイスがMacに認識されているか確認することもできます。
- アップルメニューをクリックし、「この Mac について」を選択する
- [システムレポート]をクリックする
- 左のメニューから「ハードウェア」>「USB」を選択する
- 「Apple Keyboard」が認識されているか確認する
Bluetoothを再接続する
ワイヤレス通信が問題の場合は、以下の手順でBluetoothを再接続することで改善する可能性があります。
- アップルメニューをクリックし、「システム環境設定」を選択する
- 「Bluetooth」を選択する
- [Bluetoothを切にする]をクリックする
- [Bluetoothを入にする]をクリックする
またBluetoothの再接続のほか、以下の手順でMacとキーボードのペアリングを再設定することで改善する可能性もあります。
- アップルメニューをクリックし、「システム環境設定」を選択する
- 「Bluetooth」を選択する
- リストから使用しているデバイスを確認する
- デバイス名の右に表示されている「×」をクリックする
- キーボードの電源を入れ直す
- 「システム環境設定」から「キーボード」を選択する
- 「Bluetoothキーボードのセットアップ」を選択する
- 画面の指示に従いペアリングを行う
NVRAM/PRAMリセット、SMCリセットを行う
設定上の不具合をはじめとしてMacトラブル全般に有効な手段であるNVRAM/PRAMリセットやSMCリセットを行うことでも改善する可能性があります。
それぞれの方法については以下の記事をご参照ください。
Macのキーボードが反応しない対処法:まとめ
今回はMacのキーボードが反応しない不具合について、症状パターンをはじめ原因やチェック項目、対処方法まで解説しました。
今回ご紹介した方法でも改善しない場合は、パソコン修理業者に依頼すると良いでしょう。
パソコン博士の知恵袋はパソコン修理業者大手の PCホスピタル(累計サポート実績200万件以上 ※1、利用率No.1 ※2)をおすすめしています。
Macのトラブル(起動しない、起動しても正常に動作しない、周辺機器と接続できない、ホームネットワークを構築したい、Windowsとの連携やネットワークトラブル)を解決してくれます。
PCホスピタルは事前見積もりを徹底し、Macの修理やトラブル解決、サポートをおこなっています。訪問サポートは電話1本ですぐに駆けつけてくれます。東京や大阪、名古屋、福岡など大都市以外の地方都市にも店舗があるので、即日修理が可能です。
※1 2023年8月末時点 日本PCサービス株式会社調べ
※2 2021年11月時点 2万6303人調査 調査主体:日本PCサービス株式会社 調査実施機関:株式会社インテージ
Macのキーボードが反応しなくなって困った経験はありませんか?