液晶ディスプレイ・PCモニターはパソコン同様法令によってリサイクル方法が指定されている機器であるため、処分の際には注意が必要です。
今回は液晶ディスプレイ・PCモニターについて、
- 液晶ディスプレイの処分方法
- リサイクルによる処分方法
- 売却による処分方法
- 処分時の注意点
を中心に、売却の際に高く売るための方法も含めて解説します。
目次
液晶ディスプレイ・モニターの処分方法
液晶ディスプレイの処分方法には「リサイクル」と「売却」の2つがあげられます。
パソコンと同様、一般ごみとして廃棄することはできません。
パソコンと同様法律によってリユースやリサイクルが推進されています。
そのため、一般ごみとして自治体に回収してもらえず、勝手に捨てた場合には廃棄物処理法によって罰せられる可能性があります。
液晶ディスプレイ・モニターはゴミとして処分できない
液晶ディスプレイはパソコンと同様、一般ごみとして自治体に回収を依頼することができません。
都市鉱山の活用や環境保全を目的に法律によってリユースやリサイクルが推進されているためであり、勝手に捨てた場合は廃棄物処理法によって罰せられる可能性があります。
処分方法はリサイクルと売却のみ
液晶ディスプレイの処分方法としては、大きく「リサイクル」と「売却」の2つがあります。
リサイクルでは市区町村や認定事業者、メーカーに回収してもらうことができ、売却では家電量販店やショップで買取や下取りを行ってもらえるほか、オークションやフリマアプリで売却する方法もあります。
リサイクルによる処分方法
液晶ディスプレイをリサイクル・回収依頼する場合、以下の2つの選択肢があります。
なお、詳細についてはこちらの記事で解説しています。
- メーカーに回収依頼する
- 市区町村・認定事業者に回収依頼する
パソコンメーカーに回収依頼する
ディスプレイをリサイクルで処分する場合、「資源有効利用促進法」に基づいて市区町村や認定事業者に回収を依頼することができます。
液晶ディスプレイのほかにも、CRT(ブラウン管)ディスプレイやディスプレイ一体型パソコンも回収してもらえます。
料金は各メーカーによって製品種別ごとに料金が設定されていますが、2003年10月以降に小売販売されたPCリサイクルマークつきのディスプレイは無料回収の対象です。
リサイクル料金の例には、認定メーカーの1つである富士通の場合液晶ディスプレイで3,300円/1台、CRT(ブラウン管)ディスプレイで4,400円/1台となっています。(それぞれ税込表記)
【参考】富士通 富士通パソコンリサイクル
PCリサイクルマークの発行について
メーカーによっては、シリアル番号などにより2003年10月以降に対象製品を購入したことを証明することでPCリサイクルマークを発行している場合があります。
詳細は各メーカーにお問い合わせください。
市区町村・認定事業者に回収依頼する
ディスプレイをリサイクルで処分する場合、「小型家電リサイクル法」に基づいて市区町村や認定事業者に回収を依頼することができます。
メーカーへの回収依頼同様CRT(ブラウン管)ディスプレイやディスプレイ一体型パソコンも回収してもらうことができるほか、有機ELディスプレイも回収してもらえます。
料金については市区町村や各認定事業者によって料金が設定されています。
リサイクル料金の例としては、認定事業者の1つであるリネットジャパンの場合、液晶ディスプレイ単体であれば1,650円/1箱、CRT(ブラウン管)ディスプレイは3,300円/1台となっています。(それぞれ税込表記)
【参考】リネットジャパン よくあるご質問
売却による処分
勝手に廃棄した場合罰則の可能性がある液晶ディスプレイですが、売却処分するという方法もあります。
売却の方法
液晶ディスプレイ・モニターを売却する場合、以下の2つの選択肢があります。
- 買取・下取り
- オークション・フリマアプリで売却
液晶ディスプレイは家電量販店やパソコンショップのほか、ユースショップで買取や下取りを行ってもらうことができます。
買取や下取りを行っている事業者の例としては、ヤマダ電機やソフマップ、ドスパラやパソコン工房、ブックオフやゲオがあげられます。
またオークションやフリマアプリを使って個人に売却することも可能です。
オークションやフリマアプリの例としては、ヤフオク!やラクマ、メルカリがあげられます。
オークションやフリマアプリを利用することで売却価格を自分で決められるというメリットがありますが、一方で取引時や取引後のトラブルリスクがあるといったデメリットもあります。
メリット・デメリットを考慮して売却方法を考えるようにしましょう。
より高く売却する方法
液晶ディスプレイの売却は、以下の点に注意することで高い価格で売却できる可能性があります。
- 清掃してできるだけ綺麗な状態にする
- 付属品を揃える
売却の際は汚れの拭き取りやホコリの掻き出しといった清掃のほか、ケーブルや説明書、箱などの付属品を揃えて可能な限り新品に近い状態にしましょう。
結果的に高価格での売却を行うことができる可能性が高まります。
また、ゲーミングモニターなどハイスペックなモデルは高価での売却が期待できます。
液晶ディスプレイ・モニター処分の注意点
液晶ディスプレイの処分は、以下の3点に注意しましょう。
- ディスプレイ・モニターの違いによって取り扱いが異なる
- ディスプレイ・モニターとテレビで取り扱いが異なる
- 破損が酷い場合は回収してもらえない場合がある
ディスプレイ・モニターの違いによって取り扱いが異なる
ディスプレイには液晶ディスプレイ・モニターのほかに、ブラウン管ディスプレイや有機ELディスプレイなどの種類があります。
リサイクルの場合はディスプレイの種類によって料金や扱いが異なるため注意が必要です。
例えば液晶ディスプレイやブラウン管ディスプレイはメーカーと市区町村・認定事業者いずれにも回収してもらえますが、有機ELディスプレイはメーカーによる回収対象ではありません。
ブラウン管モニターは処理に費用がかかるため、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの薄型ディスプレイよりも回収・リサイクルに料金が必要です。
ディスプレイ・モニターを処分する際はご自身のディスプレイの種類について、しっかりと把握するようにしましょう。
液晶ディスプレイ・液晶モニターと液晶テレビの違い
また混同しがちな液晶ディスプレイ・液晶モニターと液晶テレビも扱いが異なります。
リサイクルに関して言うと液晶ディスプレイは法律上パソコンの一部として扱われており、液晶テレビは家電の一部として扱われています。
液晶ディスプレイ・液晶モニターは「小型家電リサイクル法」または「資源有効利用促進法」に基づいてリサイクルされ、液晶テレビは「家電リサイクル法」に基づいてリサイクルされます。
テレビをディスプレイとして利用する、パソコンでテレビを見れるため混同しがちですが、処分の対象がディスプレイなのかテレビなのか確認しましょう。
破損が酷い場合は回収不可の可能性も
液晶ディスプレイの破損が酷い場合は回収してもらえない可能性がある点にも注意が必要です。
年式が古いものや液晶割れなど破損が酷いものは回収してもらえない、別途料金が必要になる場合があります。
まとめ
今回は液晶ディスプレイやPCモニターの処分について、その方法から処分の際の注意点を解説しました。
法律に基づいた正しい処分が必要となるため、ディスプレイの種類などしっかりと確認したうえで処分するようにしましょう。
液晶ディスプレイの処分については、パソコン修理業者に依頼することも手段の1つとなります。
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※1 2023年8月末時点 日本PCサービス株式会社調べ
※2 2021年11月時点 2万6303人調査 調査主体:日本PCサービス株式会社 調査実施機関:株式会社インテージ
液晶ディスプレイやPCモニターを処分する際は正しい手続きで処分しなければならないことをご存じでしょうか?