電流の安定化など重要な役割を持つコンデンサですが、寿命や容量抜けなどの劣化などマザーボードで最もトラブルが起きるパーツでもあります。
今回はマザーボードのコンデンサについて、具体的な交換方法や交換時に必要な道具、またタイミングや危険性などコンデンサ交換のよくある質問を解説・回答します。
目次
コンデンサを交換する3つの方法
コンデンサの交換方法としては、以下3つの方法があげられます。
コンデンサを自分で交換する具体的な方法については、後ほど「自分でコンデンサ交換をおこなう方法」で解説します。
自分でコンデンサ交換をおこなう
1つ目の方法は、自分でコンデンサを交換する方法です。
コンデンサを自分で交換する方法には、以下のようなメリットとデメリットがあります。
コンデンサは非常に安価であり、1個数十円~100円程度で購入できます。
ただし一方で、はんだごてなどの道具やはんだづけの知識が必要である点には注意しましょう。
失敗時の具体的なリスクとしては、他のパーツを破損させてしまうことが考えられます。
データ消失や起動不良、最悪の場合はパソコンを買い替えなければならなくなる可能性もあるため注意しましょう。
メーカーに交換を依頼する
2つ目の方法は、メーカーに交換を依頼する方法です。
メーカーに交換を依頼する方法には、以下のようなメリットとデメリットがあります。
メーカーの場合は純正パーツを使用して、確実に修理してもらえます。
ただし保証が適用されない場合は交換費用が高くなるほか、一般的に修理時にデータは消去される点には注意が必要です。
メーカーに依頼した場合、修理料金は50,000~60,000円程度です。
一般的にコンデンサ交換のみのサービスはなく、マザーボードの交換となります。
パソコン修理業者に交換を依頼する
3つ目の方法は、パソコン修理業者に交換を依頼する方法です。
パソコン修理業者に交換を依頼する方法には、以下のようなメリットとデメリットがあります。
実績の豊富な修理業者であればメーカーと変わらない技術力で修理してもらえるほか、保障切れの古いパソコンや自作パソコンにも対応してもらえます。
自分で交換する際と比べるとどうしても修理料金はかかってしまいますが、基本料金やパーツ代を含めて一般的に30,000円~程度となっておりメーカー修理よりは安価です。
自分でコンデンサ交換をおこなう方法
自分でコンデンサ交換をおこなう場合のために、以下の2点を解説します。
コンデンサ交換に必要な道具
コンデンサ交換をおこなう際は、主に以下の道具が必要です。
- はんだごて(40~50W程度のもの)
コンデンサの取り外し/取り付けに使用します。 - はんだ吸い取り線(またははんだ吸取器)
不要なはんだの除去に使用します。 - はんだ
新しいコンデンサの取り付けに使用します。 - ニッパー
コンデンサの不要な端子をカットする際に使用します。 - ブレーキクリーナー
コンデンサ交換後に周りの汚れを除去するために使用します。 - 交換用の電解コンデンサ
ほとんどの道具はホームセンターなどで入手できますが、交換用の電解コンデンサは電気店などで購入する必要があります。
コンデンサの交換手順
コンデンサの具体的な交換手順は以下のとおりです。
除去した端子が飛んで目に入らないように注意しましょう。
はんだを持つ手と反対の手(またはプライヤーなど)で、コンデンサを引っ張るように持ちます。
またコンデンサには正しい向きがあるため、外す前に写真を撮るなどしてはんだが取り付けてある向きを確認しておきましょう。
はんだに過不足があると動作不良の原因となるため注意しましょう。
端子を十分にカットしないとショートの原因となるため、かならずカットが必要です。
人体への影響も考慮し、ブレーキクリーナーは火気のない風通しの良い場所で使用しましょう。
コンデンサ交換は専門的な技術や道具が求められる作業であり、それらが不十分な状態でおこなうことはパソコンの破損や人体への悪影響などのリスクがあります。
コンデンサ交換を自分でおこなう場合は、それらの知識や技術、道具を身につけた上であくまでも自己責任でおこないましょう。
マザーボードのコンデンサ修理に関するよくある質問
最後にマザーボードのコンデンサ修理に関するよくある質問として、以下4つに回答します。
コンデンサ交換のタイミングは?
パソコンを空けて確認できるコンデンサ交換のタイミングとしては、以下のものがあげられます。
- コンデンサが膨張している
- コンデンサ上部の切り込みが開いている
- コンデンサの中身(電解液)が漏れ出している
これらのほかに、容量抜け(静電容量の低下)が起きている場合もコンデンサ交換のタイミングです。
容量抜けは、テスターと呼ばれる計測器があれば確認できます。
コンデンサの寿命はどれくらい?
コンデンサの寿命は、一般的に3~10年程度といわれています。
3~10年というと幅がありますが、コンデンサ自体の質やパソコンの使用環境・使用時間によって寿命は変動します。
コンデンサは使用時間が限られているため、24時間パソコンをつけっぱなしにするなどハードな使い方をしないことが寿命を延ばすコツの1つです。
ま温度変化にも弱いため、パソコンの温度が極端に高温や低温にならないように注意しましょう。
コンデンサ交換・マザーボード修理を自分でおこなうことは危険?
これまでもお話してきた通り、コンデンサ交換やマザーボード修理を自分でおこなうことはリスクが大きいです。
十分な知識や技術がないままおこなってしまうとパーツ破損など更なるパソコン故障につながるリスクがあるだけでなく、ケガなどの人体への影響リスクも考えられるためです。
パソコン知識があることに加えてはんだの知識や技術がない限りは、パソコン修理業者などに交換を依頼することをおすすめします。
おすすめのコンデンサ交換サービスは?
今回3つの交換方法についてお話しましたが、最もおすすめは「パソコン修理業者に交換を依頼する」方法です。
コンデンサ交換は自分でおこなうことは難しくリスクがあり、メーカー修理は非常に高額になる上データ保証などサービスが柔軟でないためです。
パソコン修理業者の中でもおすすめの業者は、技術力や実績に定評のある業界大手のPCホスピタルです。
マザーボードの修理実績も豊富であり、16,500円という作業料金でマザーボード交換修理を提供しています。
- データを消さずに修理する技術力
- 最短即日・年中無休の対応力
- ユーザーからの口コミや評判が多い安心感
- 累計サポート実績200万件以上(※2023年8月末時点 日本PCサービス調べ)
24時間いつでもウェブ受付をおこなっているため、マザーボード故障でお困りの方は一度相談してみましょう。
メーカーやパソコン修理業者以外に、はんだ付け代行を専門とした業者も存在します。
場合によってはパソコン修理業者よりも安いこともありますが、パソコントラブルは診断時にパソコンのほかの故障箇所が見つかることもあります。
上記を踏まえると、パソコン修理の一環としてコンデンサ交換をおこなう場合はパソコン修理業者に依頼した方が良いでしょう。
コンデンサの交換方法:まとめ
今回はマザーボードのコンデンサについて、具体的な交換方法や交換時に必要な道具、またタイミングや危険性などコンデンサ交換のよくある質問を解説・回答しました。
コンデンサ交換は自分でおこなうと非常に安価に済ませられますが、難しさやリスクを考慮するとパソコン修理業者へ依頼する方法がおすすめです。
パソコン博士の知恵袋はパソコン修理業者大手(上場企業)の PCホスピタル(累計サポート実績200万件以上 ※1、利用率No.1 ※2)をおすすめしています。 電話対応も丁寧で、お住まいの地域(全国対応)に応じたパソコン修理サービスを提案してくれます。
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※1 2023年8月末時点 日本PCサービス株式会社調べ
※2 2021年11月時点 2万6303人調査 調査主体:日本PCサービス株式会社 調査実施機関:株式会社インテージ
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