Surfaceは構造上メモリ増設をおこなうことが難しく、SSD交換など他の代替手段を実施することが必要です。
SSD交換以外にも、MicroSDを使ってストレージを拡張したり、メモリ増設に代わる手段として「ReadyBoost」を利用したりする方法もあります。
ここでは、Surfaceメモリ増設の代替手段に関する基本的な情報から注意点まで詳しくご紹介します。
Surfaceの動作トラブルが多く、解消したいと考えている方はぜひ参考にしてください。
Surfaceはメモリ増設は可能か

Surfaceは一般的に、メモリを増設できないことが知られています。
つまり、購入時に選択したメモリ容量がSurfaceで使用可能な最大メモリ容量となります。
これは、Surfaceの構造上の問題から来ているためです。
具体的にはSurface裏面の四隅はゴム製の滑り止めで固定されています。
通常ノートパソコンは裏面にネジ穴が設置されており、ドライバーを使うことでカバーを外し部品交換・取り出しが可能な仕様です。
しかし、Surfaceはゴム製の滑り止めの下にネジ穴が設置されており、滑り止めを外してからカバーを外す必要があります。
一度外した滑り止めは元に戻せないうえ、例え中身を確認できたとしてもSurfaceの構造を熟知していないとどこにメモリが存在するのかも把握できません。

そのため、基本的に個人でSurfaceを分解しメモリ増設することは難しく、メモリを増設したい場合は新しいSurfaceを購入する必要があります。
一部モデルではSSDの交換が可能
Surfaceには、一部のモデルにおいてSSDの交換が可能なものがあります。
これは、Surface LaptopやSurface Proなど一部のモデルに当てはまります。
SSDを大きい容量に変えることで、パソコンの起動やデータの読み書き速度が向上し、Surfaceを素早く動作させられるでしょう。
SSDの交換にはある程度の知識が必要で、手順を誤るとデータの損失や機器の故障につながる可能性があります。
そのため、SSDの交換をおこなう場合は専門業者が提供するSSD交換サービスを利用することが望ましいでしょう。
SSD交換が可能なSurfaceの機種

Surfaceは先述の通り一部のモデルでSSDの交換が可能で、取り出し方が公式サイトで公開されています。
具体的な機種は以下のとおりです。
- Surface Pro X
- Surface Pro 7+
- Surface Pro 8
- Surface Laptop 3
- Surface Laptop 4
- Surface Laptop Go
ただし、SSDの取り外しは法人向けにデバイス破棄や交換の利便性を高める目的で推奨しているもので、一般消費者がSSD取り外すことは想定されていません。
交換用のSSDも一般消費者向けに販売されておらず、SSDの確保が難しいでしょう。

マイクロソフトも専門のスキル・技術を持った人がおこなうことを推奨しており、なるべく専門業者を利用することをおすすめします。
SurfaceのSSD交換時の注意点

基本的に自力でのSSD交換は推奨されませんが、SurfaceのSSD交換時の注意点として、以下の2つが挙げられます。
- 必要な道具を揃える
- SSD交換の前に回復ドライブを作成する

自力での作業が不安な方は、無理せず専門業者にSSD交換を依頼した方が良いでしょう。
必要な道具を揃える
SSDを交換するためには、事前に必要な道具を揃える必要があります。
具体的には以下のものを準備してSSD交換に臨みましょう。
- ドライバー
- 静電気防止用手袋 など
SSD交換の前に回復ドライブを作成する
SSDを交換する前に、Surfaceの回復ドライブを作成することが重要です。
回復ドライブを作成することで、交換後の新しいSSDにOSを再インストールできます。
具体的な回復ドライブの作成手順は、以下のとおりです。
タスクバーの検索ボックスで「回復ドライブの作成」を検索し選択。
ツールが開いたら、「回復ドライブへのシステムファイルのバックアップ」が選択されていることを確認し、「次へ」をクリック。
USBドライブをSurfaceに接続して選択し、「次へ」をクリック。
「作成」を選択。しばらくした後、回復ドライブがUSBに作成される。
Surface Pro・GoシリーズではMicroSDによるストレージ拡張が可能


Surface Pro・Goシリーズは、MicroSDカードスロットを搭載しており、これを使ってストレージ容量を拡張できます。
MicroSDカードは小型で持ち運びに便利なため、必要な時に手軽に使用できる点がメリットです。
ただし、MicroSDカードは高速なSSDに比べてアクセス速度が遅いため、大容量のファイルを頻繁にアクセスする場合には、SSDのストレージ容量を増やすか外付けのHDDの使用を検討した方が良いでしょう。
Surfaceのメモリ増設に代わる手段「ReadyBoost」


Surfaceのメモリ増設に代わる手段として「ReadyBoost」という機能があります。
ReadyBoostとは、Windowsに標準搭載されている機能で、USBメモリを仮想的なメモリとして使用できます。
Surfaceに接続したUSBメモリをReadyBoostで設定することで、アプリケーションやファイルの読み込み速度が向上し、メモリ不足による動作の遅さが改善可能です。
具体的な手順は以下のとおりです。
使用するUSBメモリをPCに差し込む。
表示されたUSBメモリを右クリックし、「プロパティ」を選択。
表示されたプロパティから「ReadyBoost」を選択し、「このデバイスをReadyBoost専用にする」か「このデバイスを使用する」をクリックする。
下部にある「適用」をクリック。
上記手順後、ReadyBoostの設定が完了です。
使用するUSBメモリはReadyBoostとして使うことになるため、空のUSBメモリを用意しましょう。
自力でのSSD交換が難しい場合は専門業者を利用


自力でのSSD交換が難しい場合は専門業者を利用した方が良いでしょう。
Surfaceの一部機種ではSSD交換が可能ですが、自力での交換作業は初心者にとって非常にハードルが高いです。
交換方法を誤った場合、データの消失や機器の故障などのリスクもあります。
そのような時には、専門業者に依頼することをおすすめします。
専門業者は、経験豊富なスタッフが作業を行い、データのバックアップや作業後の動作確認などをしっかりとおこなってくれます。
また、万が一のトラブルが発生した場合には、保証期間内であれば修理や交換など対応してくれることが多いため安心です。
専門業者に依頼する際は信頼できる業者を選びましょう。具体的には、口コミや評価を確認し、サービス内容や価格などを比較することが大切です。
また、事前に見積もりを取得しておくこともおすすめします。
まとめ
一部のSurface機種ではSSDの交換が可能ですが、自力での交換作業は初心者にとっては難しい場合があります。
そのため、基本的には専門業者に依頼するようにしましょう。
また、Surface Pro・GoシリーズではMicroSDを使ってストレージを拡張することも可能です。
さらに、メモリ増設に代わる手段として「ReadyBoost」を利用する方法もあります。
今回の内容を参考に、メモリ増設に代わる手段を用いてSurfaceをスムーズに動作させましょう。
Surfaceの動きが遅くなった時、メモリ増設を検討する方も多いのではないでしょうか?