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不正請求が発生!ワンクリック詐欺の種類、対処法を解説!

かない@パソコン博士

インターネットは生活を便利にしてくれる反面、いくつものリスクが潜んでいるため、利用する際は注意が必要です。

ワンクリック詐欺もインターネット上のリスクのひとつですが、もしも遭遇した場合はあわてず冷静に対処することが大切です。

前編ではワンクリック詐欺の手口や症状・被害についてお伝えしました。

今回は、ワンクリック詐欺に遭った場合の対処法を分かりやすく解説します。

ワンクリック詐欺サイトの特徴

ワンクリック詐欺サイトの特徴

ワンクリック詐欺サイトの特徴のひとつとして、ユーザーのIPアドレスやプロバイダの情報を表示させる方法があります。

パソコン初心者の場合、個人情報を特定されたと驚くかもしれませんが、こうした情報は誰でも簡単に取得することができます。

そもそもIPアドレスやプロバイダの情報だけでは、個人を特定することはできません。

このように、ワンクリック詐欺にはどのような特徴があるか把握しておくと、落ち着いて対処することが可能です。

以下に代表的なワンクリック詐欺の手口を紹介しますので、いざというときのために頭に入れておきましょう。

ワンクリック詐欺の手口
  • サムネイルリンクタイプ
  • 年齢認証タイプ
  • アドウェアタイプ
  • 自動ジャンプタイプ

サムネイルリンクタイプ

かない@パソコン博士

サイト内に表示されている画像のサムネイル(縮小画像)をクリックすると、請求画面が表示されるタイプのワンクリック詐欺です。

クリックする前に、まずはサムネイルの拡張子の確認が必要です。

サムネイルが「jpg」などの画像拡張子であれば問題ありませんが、「html」「cgi」「php」「exe」などの場合、注意が必要です。

たとえば「html」の場合は指定のサイトにジャンプします。

「exe」だと実行ファイルのため、クリックするとプログラムが実行されます。

映像や音声などの拡張子であっても偽装されている場合があるため、安全なサイトでない限り、サムネイルを気軽にクリックする行為は避けたほうが良いでしょう。

【引用】ノートン

拡張子の確認方法

かない@パソコン博士

Google Chromeであれば、サムネイルを右クリックすると一覧が表示するので、その中から「名前をつけて〇〇を保存」を選択すると、保存画面が表示されます。


保存画面で「ファイル名」と「ファイルの種類」を確認すると、どのような拡張子のサムネイルか確認できます。

保存画面は必ず「キャンセル」をクリックして終了させてください。間違っても「保存」ボタンは押さないようにしてください。

または、Google Chromeでサムネイルを右クリックすると、一覧の中に「検証」があるのでクリックします。

画面右側に該当の「html」が表示されるので、その中から拡張子を確認することも可能です。

年齢認証タイプ

事前に年齢認証を求められ、同意ボタンをクリックするといきなり請求画面が表示するタイプの詐欺です。

小さな文字や見にくい色の文字で利用金額が記載されていることが多く、それに気付かずボタンをクリックしてしまうと不当に請求されます。

【引用】ノートン

アドウェアタイプ

かない@パソコン博士

パソコンにインストールしたアドウェア※により、ポップアップウィンドウや詐欺サイトを開いてしまうこともあります。

アドウェアとは

無料でインストールできる代わりに広告を表示する機能が組み込まれているソフトウェア

アドウェアの起動後に請求画面が表示されるケースや、パソコンの起動後やブラウザの起動後にポップアップが表示されるパターンもあります。

アドウェアに組み込まれているプログラムにより、メールアドレスやパスワード、ブラウザの閲覧履歴など、個人情報を盗まれることもあるようです。

引用:ノートン

自動ジャンプタイプ

かない@パソコン博士

Webサイトにジャンプタグが仕込まれているタイプのワンクリック詐欺です。

通常のワンクリック詐欺は、リンクやボタンのクリックをしない限り請求画面は表示されませんが、自動ジャンプタイプの場合、自動的に特定の詐欺サイトに移動します。

複数の入り口が用意されており、すべて特定のページに行きつく仕組みになっています。

【引用】ノートン

ワンクリック詐欺に遭った場合の対処法

万が一ワンクリック詐欺に引っかかってしまい、身に覚えのない請求をされた場合、以下の対処法を実行するようにしてください。

ワンクリック詐欺に遭った対処法
  • 無視をする
  • 脅しに応じない
  • 金銭を支払わない
  • ワンクリック詐欺画面を保存する
  • 閲覧履歴を削除する
  • アプリケーションを削除する
  • メールアドレスや電話番号を変更する
  • 専門家に相談する

無視をする

かない@パソコン博士

ワンクリック詐欺は契約そのものが違法であり、成立していません。請求されても支払いの義務はないため、無視することが一番です。

また、契約の取り消しなど連絡先が明記されている場合、間違っても連絡をしてはいけません。

そもそも詐欺集団はユーザーからの連絡を待っており、一度でも連絡してしまうとあの手この手で個人情報を聞き出そうとします。

不安であれば、消費生活センターや国民生活センターなど公的機関に相談してみましょう。

脅しに応じない

かない@パソコン博士

ワンクリック詐欺では、請求画面にIPアドレスやプロバイダの情報が表示される場合があります。

まるで個人情報を取得したように装い、「自宅まで伺います」などの脅迫めいた表現がされていることもありますが、IPアドレスやプロバイダの情報では住所や電話番号を特定できないため安心してください。

ワンクリック詐欺では、請求画面に「○○日までに振込がない場合は法的措置を講じる」などの脅迫文が表示されることも多いですが、電子消費者契約法により法的拘束力がない場合がほとんどです。

いきなり脅迫のような文章が表示されると、恐怖心から相手のいいなりになってしまうこともありますが、絶対に脅しには応じないようにしましょう。

金銭を支払わない

かない@パソコン博士

ワンクリック詐欺はそもそも契約が成立していないため、お金を振り込むことは厳禁です。

有料サイトを利用する場合、ユーザーが利用規約を理解して確認画面で支払いを承諾しない限り、申込みは有効になりません。

同意のない売買契約は成立しないため、お金を支払う必要がないのです。

一度振り込んでしまうと個人情報が登録され、その後も何かにつけてお金を要求されることが考えられます。

二次被害・三次被害を防ぐためにも、金銭の支払いをしてはいけません。

金銭を支払わない

ワンクリック詐欺画面を保存する

ワンクリック詐欺に遭った場合は、その経緯を記録しておくことも大切です。

画面のスクリーンショットやプリントアウトなど、トラブルに発展した際の資料として保存しておきましょう。

パソコン操作が苦手でスクリーンショットや印刷ができない場合は、「いいえ」を選択したのに勝手に請求画面に進んだなど、手順をメモしておきましょう。

閲覧履歴を削除する

閲覧履歴を削除する

ワンクリック詐欺サイトによっては画面がフリーズしたようになったり、ブラウザの「戻る」ボタンを押しても離脱できない場合もあります。

その場合、まずはブラウザ自体を終了させましょう。

閲覧履歴から再度詐欺サイトにアクセスする可能性もあるため、必ず閲覧履歴を削除し、Cookieも削除しておきましょう。

アプリケーションを削除する

かない@パソコン博士

無料のアプリケーションをダウンロードし、起動後にワンクリック詐欺だと判明した場合は、すぐに該当アプリケーションをアンインストールしましょう。

また、ダウンロードしたアプリケーションによりマルウェアに感染させられている場合もあるため、セキュリティソフトでウイルススキャンを実行することも必要です。

メールアドレスや電話番号を変更する

かない@パソコン博士

ワンクリック詐欺に遭い、記載されていた連絡先に慌てて連絡をとってしまった場合、詐欺グループに電話番号をしられることになります。

電話番号やメールアドレスが相手にバレると、その後は執拗に請求の連絡をしてきます。

また、入手した連絡先情報がほかの詐欺集団に流されることも多いため、一度連絡先がバレると、複数の詐欺集団のターゲットにされてしまいます。

もしも誤って連絡してしまった場合は、すぐに連絡先を変更しましょう。

専門家に相談する

ワンクリック詐欺に遭い不安を感じている場合は、専門家に相談してみましょう。代表的な相談先について以下に記すので、心配な場合は連絡をしてみてください。

  • 消費者ホットライン
  • 都道府県警サイバー犯罪窓口
  • IPA安心相談窓口
  • 法テラス
  • 弁護士

消費者ホットライン

【引用】消費者庁

消費生活センターや国民生活センターは各市町村や都道府県に設置されており、ワンクリック詐欺の相談も受けつけています。

代表の消費者ホットラインに電話し、音声ガイダンスに従って入力すると、最寄りの消費生活センターまたは国民生活センターにつながります。

消費者ホットライン:局番なしの188

都道府県警サイバー犯罪窓口

近年増加するサイバー犯罪に対し、各都道府県の警察では専門の相談窓口を設けています。

何度も電話がかかってきたり、脅迫めいたことをいわれるようであれば警察に相談しましょう。

電話番号は都道府県ごとで異なるため、上記のURLからお住いの地域のサイバー犯罪相談窓口を確認し、連絡をしてください。

もしもお金を振り込んでしまった場合は、すぐに警察に被害届を出しましょう。

IPA安心相談窓口

IPAの正式名は「Information-technology Promotion Agency, Japan」で、独立行政法人情報処理推進機構を指します。

日本におけるIT分野の総合的な強化を図る目的で、情報セキュリティ対策の強化や優れたIT人材を育成するための活動に取り組んでいる、経済産業省所管の独立行政法人です。

IPAは国民に向けて「情報セキュリティ安心相談窓口」を設置しており、ウイルスや不正アクセスなど一般的な情報セキュリティに関する技術的な相談に対して、アドバイスを行っています。

スムーズに相談を行えるよう、事前に以下の情報をまとめておき、相談する際に伝えましょう。

相談手順
  1. 対象となる端末の種類(パソコン、スマートフォンなど)
  2. 対象となる端末のOS(Windows 10、Androidなど)
  3. インストールしているセキュリティソフトの名称
  4. 利用しているクラウドサービスの名称
  5. 時系列を含めた具体的な事象
  6. ウイルスまたは不正アクセスが原因と判断された根拠
  7. ほかに相談をした窓口や機関

法テラス

法テラス
【引用】法テラス

法テラスは、総合法律支援法に基づいて国が設立した機関です。

電話のみの対応になりますが、さまざまな法に関するトラブルの相談を受け付けており、ワンクリック詐欺の被害相談も受け付けています。

弁護士の紹介も行っており、金銭的に厳しい場合は弁護士費用を立て替えてもらうことも可能です。

弁護士に相談するか決めかねている場合や、費用面が気になって相談できない場合などは、法テラスに相談してみてください。

弁護士

かない@パソコン博士

ワンクリック詐欺でお金を支払ってしまった場合、警察へ被害届を提出するとともに、弁護士に相談してみるのもひとつの方法です。

初回相談は無料としている弁護士事務所も増えているため、比較的相談しやすくなっています。

高額な金銭を支払ってしまった場合、あきらめなくてはならないケースがほとんどですが、詐欺集団が身元をくらます前に弁護士に依頼すると交渉をすべて代行してもらえるため、お金が戻ってくることもあるようです。

ワンクリック詐欺の対処法:まとめ

ワンクリック詐欺はメールやブラウザ、アプリケーションなど、さまざまな手段でユーザーの金銭を騙し取ろうとしますが、ワンクリック詐欺そのものが違法なため、もしも遭遇した場合は無視を決め込むのが一番です。

とはいえ、パソコンの画面から請求画面が消えなかったり、動作に異常が発生している場合はウイルスが侵入している可能性もあるため、すぐにパソコン修理業者に相談しましょう。

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※1 2023年8月末時点 日本PCサービス株式会社調べ
※2 2021年11月時点 2万6303人調査 調査主体:日本PCサービス株式会社 調査実施機関:株式会社インテージ

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ABOUT US
かない@パソコン博士
パソコン博士。株式会社ケイ・ブリッジ パソコン修理担当。5歳の時に買い与えられたファミコンに興味を持ち、小学校では分解・組み立てて遊んでいた。中学校ではコンピューター部にも所属し、自分でテレビゲームを作ることに成功。大学では情報系学部に所属、研究室グループで開発された分析ソフトは経産相(当時通産省)での利用が決定。Googleが主催するビジネスコンテストの世界大会出場、大阪経済戦略局のIotプログラム選出、組み込み系デバイスの開発チーム参加、企業向けのパソコン講座講師を務めている。