今回はソフトウェアのインストールが上手くいかない原因と対処方法について解説します。
インストールできない主な原因と対処方法

ソフトウェアがインストールできない代表的な原因は、以下の5つが考えられます。
- 動作要件を満たしていない
- セキュリティソフトによる制限
- Windowsセキュリティによる制限
- Windows10がSモードになっている
- ユーザーアカウントにインストール権限が無い
動作要件を満たしていない
初めに確認したい項目は、ソフトウェアを利用するための動作要件を満たしているかどうかです。
動作要件を満たしていない場合、インストール途中でエラーが出る、インストールできても動作不良を起こしているなどが考えられます。などが考えられます。 動作要件の具体的な内容は以下があげられます。
- OS … WindowsかMacか
- OSバージョン … Windowsの場合7や10など
- bit数 … 32bitか64bitか
- HDD容量 … 十分な空き容量があるか
- メモリー … 十分な容量があるか
- CPU … 処理速度など十分な性能があるか
- GPU(グラフィックボード) … 処理速度など十分な性能があるか
- ブラウザ(ブラウザ名・バージョン)
動作要件を満たしていない場合の対処方法
動作要件を満たしていない場合、インストールに必要な要件を揃えなければなりません。
OSやパーツの入れ替え・増設の必要があります。HDD容量は工夫して空き容量を増やすことができます。
今回は本旨から逸れるため具体的な方法については割愛しますが、以下の方法でHDDの空き容量を増やすことができます。
- 不要になったファイルを削除する
- ディスククリーンアップを実行する
- サードパーティ製のソフトウェアを利用する
セキュリティソフトによる制限
ソフトウェアが上手くダウンロード・インストールできない場合、セキュリティソフトが何らかの制限を設けているケースも考えられます。
セキュリティソフトがサイトやファイルを安全でないと判断した場合にインストーラー自体をダウンロードできないように制限したり、親が子供の安全を確保する目的でアクセスやダウンロードを制限する(ペアレンタルコントロール)ケースが考えられます。
また、インストール可否の認証が入る、インストールがブロックされるケースも考えられます。
セキュリティソフトによる制限がある場合の対処方法
セキュリティソフトの制限によってインストールができない場合は、セキュリティソフトの機能を一時的に解除しましょう。
セキュリティソフトが制限をかけている場合、無理に制限を解除することはおすすめできませんが、必要なファイルがダウンロード・インストールできないことがあります。
インストールを妨害する機能と設定方法は各セキュリティソフトによって異なるため、説明書やメーカーのホームページを確認し、問い合わせて確認しましょう。
Windowsセキュリティによる制限
Windows自体のセキュリティ機能によってインストールが制限されている場合もあります。
Windows10にはWindowsセキュリティというセキュリティ機能が搭載されており、信頼できないアプリをブロックする、ダウンロードを制限するほか、Microsoft Store経由で入手するアプリの監視を行ったりしています。
パソコンを保護するための機能ですが、設定によってはユーザーに警告を発するだけでなくダウンロードが制限されてしまうケースもあります。
Windowsセキュリティによる制限がある場合の対処方法
Windowsセキュリティによって制限されている場合、設定変更や一時的な制限解除により対処できます。
Windows10であれば、共通の設定項目で解除できます。
1.Windowsメニューから「設定(歯車のマーク)」をクリックします。
2.「更新とセキュリティ」をクリックします。

3.「Windowsセキュリティ」をクリックします。

4.「アプリとブラウザーの制御」をクリックします。

5.「評価ベースの保護設定」をクリックします。

6.各項目を確認し、インストールを妨げている項目があれば内容確認の上でオフにします。

Windows10がSモードになっている

一部のパソコンは、Sモードが工場出荷時に設定され、セキュリティとパフォーマンスが向上されています。しかし、Sモードを解除すると、パソコンが重くなったり、単純なリカバリでは直せない場合がありますのでご注意ください。
WindowsがSモードになっているためにインストールを制限しているケースも考えられます。
SモードとはWindows10のバージョンのうちセキュリティとパフォーマンスに特化して合理化されたバージョンです。
セキュリティに特化しているために既定のブラウザーがMicrosoft Edgeに固定される、利用できるアプリがMicrosoft Storeのもののみになっている、64bitのアプリが動作しないといったさまざまな制限があります。
多くのアプリがインストールできない場合は、WindowsがSモードになっていないかどうか確認しまよう。
Windows10がSモードになっている場合の対処方法
Windows10のSモードは以下の手順により簡単に解除することができます。
解除後に再度Sモードに戻すことはできないため慎重に検討した上で解除作業を行うことをおすすめします。
1.Windowsメニューから「設定(歯車のマーク)」をクリックします。
2.「更新とセキュリティ」をクリックします。

3.「ライセンス認証」をクリックします。

4.「Windowsのエディションをアップグレード」または「Windows 10 Home(/Pro) に切り替える」セクション内の「Microsoft Storeに移動」をクリックします。
5.「Sモードをオフにする」(または類似の表記のページ)で[入手]をクリックします。
ユーザーアカウントにインストール権限が無い
ログオンしているユーザーアカウントが「管理者」などの権限を持っていない場合もソフトウェアをインストールできないことがあります。
ユーザーアカウントの権限は、以下の手順で確認できます。
1.Windowsメニューから「設定(歯車のマーク)」をクリックします。
2.「アカウント」をクリックします。

3.「ユーザーの情報」内で、ユーザーネームやアカウント権限について確認することができます。
画像内では赤く囲ってある箇所が「管理者」になっていますが、この箇所が管理者以外であれば何らかの制限がかかっている可能性があります。

ユーザーアカウントにインストール権限が無い場合の対処方法
ユーザーアカウントにインストール権限が無い場合、権限があるアカウントに切り替えるほか、権限のあるアカウントを新規作成する、既存アカウントの権限を変更するなどの対処があります。
Windows10でアカウント権限を変更する方法をご紹介します。アカウント権限の変更は管理者のみ行えます。
1.Windowsメニューから「設定(歯車のマーク)」をクリックします。
2.「アカウント」をクリックします。

3.「家族とその他のユーザー」をクリックします。

4.権限を変更したいアカウントを選択し、「アカウントの種類を変更」をクリックします。
5.「アカウントの種類」から「管理者」を選択し、[OK]を選択します。

インストールできないときは、エラーコードやファイルが見つからないなどのメッセージがでるときがあります。そしたら、それを調べてみてください。
そのほかのインストールできないときの対処方法
ソフトウェアをインストールできない対処方法でも改善できない場合は、以下の方法で解決できる場合があります。
- インストーラーを入れ直す/インストール方法を変える
- 実行中のプログラムを終了する
- TEMPフォルダを空にする
インストーラーを入れ直す/インストール方法を変える
何らかの理由により上手くインストーラーが機能しておらずインストールができない場合があります。
インターネット経由でダウンロードしたファイルは再ダウンロードし、CDディスクでのダウンロードの場合はホームページでインターネット経由でインストーラーをダウンロードできないか確認してみましょう。
実行中のプログラムを終了する
既存の実行中プログラムが競合している、メモリーを余計に消費していることで、上手くインストールできないケースも考えられます。
ソフトウェアをインストールする場合は必要最低限のプログラムのみ実行し、不要なものは終了するようにしましょう。
TEMPフォルダを空にする
TEMPフォルダとはプログラムの利用時に生成される一時ファイルが保存されるフォルダです。
TEMPファイルにファイルが蓄積していくことでインストールの不具合を含めたさまざまな悪影響を及ぼすケースがあります。
TEMPフォルダを空にする、中身を整理することで状況が改善する可能性があります。
ソフトウェアがインストールできない:まとめ
今回はソフトウェアが正常にインストールできない原因と対処方法を解説しました。
原因が分かれば対処はそこまで難しくありませんが、原因が多岐にわたるため、その点で苦労されている方もいらっしゃるかと思います。
原因がわかりにくい場合は、パソコン修理業者に依頼してみることもおすすめです。
パソコンの不具合・故障によって修理を検討している場合は、パソコン修理業者へ依頼しましょう。
修理期間・修理の技術・修理費用などの観点から考えると修理業者にパソコン修理を依頼することが一番確実で信頼できます。
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