パソコンからブー音が鳴ってフリーズした場合、本体の故障やトラブルの可能性があります。
ブー音から原因の特定ができるケースもあるため、まずはブー音の特徴について知りましょう。
今回は、パソコンのブー音でフリーズする原因や対策などをまとめています。
放っておくとパソコンの状態が悪化する可能性もあるため、本記事を参考に早めの対策を考えましょう。
本記事がおすすめの方
- パソコンからブー音が鳴って原因を知りたい方
- パソコンからブー音が鳴って画面がフリーズして困っている方
- パソコンのブー音の正体を知りたい方
目次
パソコンのブー音(エラー音)の正体
パソコンのブー音は、パソコン内部に深刻な不具合や故障が発生したときに鳴るエラー音です。
パソコンのブー音のことを「ピープ音」と言います。
マザーボードのBIOSと呼ばれるプログラムから発せられる音です。
ブー音が鳴ったあとに画面がフリーズするのは、パソコンの不具合や故障によって正常に起動できなくなることが原因になります。
ブー音が鳴ったら、パソコン内部の異常を特定して原因に合った対策が必要です。
パソコンのブー音でフリーズする原因
パソコンのブー音でフリーズ!考えられる原因6つを紹介します。
- CPUの破損
- メモリの破損
- ハード部品の接触不良
- 電源ファンが壊れている
- マザーボードの電解コンデンサが故障
- ウイルス感染を装った詐欺
CPUの破損
パソコンのブー音でフリーズする原因にCPUの破損があります。
CPUとは「中央演算処理装置」のことで、周辺機器やソフトウェアの処理やメモリを制御する装置です。
パソコンの頭脳となるパーツで、故障するとパソコンを正常に起動できません。
CPUの破損原因には以下のような原因があります。
- 物理的な衝撃
- 熱暴走
- CPUの自然故障
パソコンを事前に落とした場合は物理的な衝撃、パソコンが熱くなっている場合は熱暴走による故障の可能性が高いです。
メモリの破損
メモリの故障や接触不良が起こるとブー音が鳴ります。
メモリとは、パソコンの処理データを一時的に保存する場所です。
メモリの交換や増設後にブー音が鳴った場合は接触不良が原因の可能性があります。
パソコンの部品交換や修理を行わずにブー音がなる場合はメモリの故障が考えられます。
ハード部品の接触不良
RAM、GPU、HDD、SSDなどのハード部品が接触不良を起こすと、ブー音が鳴るケースもあります。
ハード部品につなぐケーブルやコネクタなどの劣化や故障などによって、ハード部品とCPUやメモリとの間でデータのやりとりができないことも接触不良を起こす原因です。
ハード部品の接触不良が起こると、パソコン画面に正しい表示ができずにフリーズします。
電源ファンが壊れている
パソコンの熱暴走もブー音が鳴る原因の1つです。
グラフィックボードやCPUなどにホコリが詰まることで熱の発散ができず、パソコンが異常に熱くなる症状を熱暴走と言います。
電源ファンの故障も熱暴走を起こす要因です。
パソコンがいつもより熱くなっている場合は熱暴走が疑われます。
マザーボードの電解コンデンサが故障
マザーボードの電解コンデンサが膨張・破裂して故障するとブー音が鳴ります。
電解コンデンサとは、パソコン内部に流れる電気を調整する部品です。
電気コンデンサが故障するとパソコンの電気回路が機能しなくなるため、ブー音が鳴ってパソコンの画面がフリーズします。
ウイルス感染を装った詐欺
パソコンの使用中、ブー音とともに「ウイルス感染」、「サポートに連絡をしてください」などの言葉が表示される場合はウイルス感染を装った詐欺です。
ブー音を鳴らすことにより、利用者の不安を煽ってお金をだまし取る手口になります。
「ウイルス感染」の表示とともに流れるブー音は、パソコンの故障ではありません。
表示が消えないときは。電源を切って再起動しましょう。
ただし、パソコンがウイルスに感染し、パソコンの重要なプログラムが破壊された場合はブー音が鳴るケースもあります。
パソコンのブー音の回数からフリーズの原因を特定する
パソコンのブー音の回数からフリーズの原因を特定できる場合があります。
ブー音の種類はBIOSの種類によって変わり、日本で流通しているのは主にAward BIOS・AMI BIOS・Phonenix BIOSの3種類です。
短音の場合、長音の場合に分けて紹介します。
- 短音の場合
- 長音の場合
- 短音と長音の複合
短音の場合
Phonenix BIOSのブー音は短音のみとなっています。
短音の回数とリズムによって原因の特定が可能です。
<Award BIOS>
回数 | 原因 |
1回 | 特に問題なし |
連続する場合 | 電源ファンの故障 |
<AMI BIOS>
回数 | 原因 |
1回 | メモリの異常 |
2回 | メモリのICに異常 |
3回 | メモリかマザーボードの異常 |
4回 | システム内の時計に不具合 |
5回 | CPUかマザーボードの異常 |
6回 | CMOSの設定に問題 |
< Phonenix BIOS >
回数 | 原因 |
1回 | 正常起動 |
3回 | パワーオンセルフテストの初期化に失敗 |
1回-1回-2回 | マザーボードの異常 |
・1回-1回-3回 ・1回-1回-4回 ・1回-2回-1回 | マザーボードの異常 |
・1回-2回-2回 ・1回-2回-3回 ・1回-3回-1回 ・1回-3回-2回 ・1回-3回-3回 ・1回-4回-1回 ・1回-4回-2回 ・1回-4回-3回 ・1回-4回-4回 ・2回-1回-1回 ・4回-3回-1回 | CPUかマザーボードの異常 |
・3回-2回-4回 ・4回-2回-3回 | CMOSの設定に問題 |
・3回-3回-4回 ・3回-4回-2回 ・3回-4回-3回 | グラフィックカードの異常 |
・4回-2回-2回 ・4回-3回-3回 ・4回-3回-4回 ・4回-4回-3回 | マザーボードの異常 |
長音の場合
Award BIOSとAMI BIOSでは、長音によるブー音もあります。
<Award BIOS>
回数 | 原因 |
高い長音が1回 | 熱暴走 |
連続する場合 | メモリの異常 |
<AMI BIOS>
回数 | 原因 |
1回 | 特に問題なし |
2回 | CMOSの設定に問題がある |
短音と長音の複合
Award BIOSとAMI BIOSでは、短音と長音が複合しているブー音もあります。
<Award BIOS>
回数 | 原因 |
短音1回+長音1回 | メモリの異常 |
短音2回+長音1回 | グラフィックボードのモニターの接続エラー |
短音3回+長音1回 | GPUの異常 |
<AMI BIOS>
回数 | 原因 |
短音2回+長音1回 | グラフィックボードの接続エラー |
パソコンのブー音で注意すべきポイント
パソコンのブー音がする場合の注意点について以下に紹介します。
- 本体に衝撃を与えない
- ブー音が止まらない場合
- 警告音を設定する場合
- ブー音がしても慌てない
本体に衝撃を与えない
パソコンのブー音がする場合、「音がうるさい」「早く音を消したい」などの理由から、本体に物理的な衝撃を与えないように注意しましょう。
パソコンの内部は衝撃に弱く、特にハードディスクは傷がついてしまうと、データが消えてしまう可能性もあります。
ほかのパーツも衝撃によって故障するリスクがあるため、叩くなどの行為は避けましょう。
ブー音が止まらない場合
ブー音が止まらない場合、可能であればバックアップを取りましょう。
ブー音が繰り返し鳴っている理由として、パソコン内部に深刻な異常が発生している可能性が疑われます。
ブー音は基本的にハードウェアの異常を知らせるものであり、音が鳴っていても使い続けられることもあるでしょう。
しかし、繰り返し鳴り続けている状態でパソコンを使うと、操作不能となり、データの取り出しが難しくなる可能性もあります。取り返しのつかない状態になる前にバックアップを取り、難しいようならパソコンの修理業者に依頼しましょう。
ブー音を設定で消す場合
ブー音は音の種類や音量を自身で変更できますが、音を消してしまうとパソコンの不具合に気づけない場合があります。
本来なら鳴っているブー音を強制的に消すという行為は、現在のパソコンの状態をさらに悪化させることにもつながるでしょう。
基本的にブー音を消すことは推奨されませんが、繰り返し鳴って周囲に迷惑をかけるような場合であれば、一時的に消しても問題ありません。
ブー音は以下の手順で音量を変更、もしくは消せます。
- 画面左下のWindowsマークをクリック
- Windowsシステムツールをクリック
- システムサウンドの変更をクリック
- サウンドタブのプログラムイベントにある一般の警告音を選択
- サウンドで好きな音を選択し、消したい場合は「なし」を選択
パソコンのブー音でフリーズしたときの対処法
パソコンのブー音でフリーズしたときの対処法は以下の3つです。
- 再起動する
- メモリの再接続をおこなう
- 周辺機器を抜いて放電する
- 修理業者に依頼する
再起動する
メモリ不足がブー音の原因になっている場合、再起動してアプリケーションやサイトのタブを閉じることで改善される場合があります。
フリーズが解消されている場合はマウス操作で電源オプションから再起動を行い、フリーズして動かない場合は電源ボタンの長押しで強制終了しましょう。
パソコンがフリーズして電源が切れない方は以下の記事も参考にしてください。
メモリの再接続をおこなう
ブー音が鳴る原因としてメモリのトラブルが考えられるため、音が繰り返し鳴る場合はメモリの再接続をおこないましょう。
メモリはマザーボードに装着されているため、メモリを再接続することによって不具合が解消される場合があります。
メモリの再接続は以下の手順でおこなうことが可能です。
- パソコンをシャットダウンする
- ケーブル類をすべて外す
- パソコンのカバーを外す
- マザーボードに触れないようにメモリのロックを外す
- メモリを抜いて再度ロックするまで差し込む
- パソコンを元どおりに戻して電源を入れる
メモリが正しく認識され、警告音が鳴らないようになったら様子をみましょう。
なお、分解修理では周辺のパーツに傷をつけないように慎重におこなう必要があります。分解の経験がないと、かえって故障を悪化させる可能性もあるため、不安に感じる場合はパソコンの修理業者に依頼しましょう。
周辺機器を抜いて放電する
ブー音が鳴ってフリーズしている場合、パソコン内部の帯電が原因の可能性があります。
パソコンの電源をオフにしてコンセントを抜き、パソコンとつながっているケーブルや外付けHDDやヘッドホンなどの外部機器を抜いて放電しましょう。
コンセントと外部機器を抜いて5分ほど経過したら、電源を入れてブー音が鳴らないか確認します。
修理業者に依頼する
再起動や放電でも直らない場合は、修理業者に依頼しましょう。
パソコン修理のプロに診てもらうことで、原因を特定してデータを守りながら対応してもらえます。
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まとめ
パソコンからブー音(エラー音)がしてフリーズするのは、パソコン内部の故障や異常などが原因です。
再起動や放電を試して、パソコンのフリーズが直らない場合は症状に応じて適切な修理が必要になります。
パソコンを安心して直すなら、パソコン修理業者のPCホスピタルがおすすめです。
PCホスピタルはデータを消さない修理を行うため、大切なデータを失わずに原因を特定して直してもらえます。
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※1 2023年8月末時点 日本PCサービス株式会社調べ
※2 2021年11月時点 2万6303人調査 調査主体:日本PCサービス株式会社 調査実施機関:株式会社インテージ
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