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富士通のメモリ増設方法は?チェックポイント・必要なものなども解説

かない@パソコン博士

富士通パソコンを長年使用していると、パソコンがスムーズに動作しないケースも多いでしょう。

パソコンがスムーズに動作しない場合、メモリ不足が原因の可能性もあります。メモリ不足の場合は、容量を増設してスムーズに動作するケースも多いです。

今回は、富士通パソコンのメモリ増設方法についてチェックポイント・必要なものなども解説します。富士通パソコンを使用していてパソコンがスムーズに動作せず悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

メモリ不足だとパソコンがスムーズに動作しない

メモリ不足だとパソコンがスムーズに動作しない

メモリが不足すると、パソコンがスムーズに動作しません。もし富士通のパソコンを使っていて重いと感じる場合は、メモリ不足が要因の可能性があります。後述の見出しでは、メモリに関して以下の観点から解説します。

  • メモリの役割
  • 富士通パソコンのメモリ容量を確認する方法
  • 富士通パソコンのメモリ使用状況を確認する方法

メモリの役割

パソコンのメモリは、CPUが実行するプログラム・処理するデータを一時的に保持する役割を担うパーツです。メモリは、パソコンを起動した時にOS・アプリケーションのデータを読み込む場所として機能します。また、複数のアプリケーションを同時に実行する際にも各データを保持しておく場所となるのが特徴です。

メモリの容量が大きいほど一度に多くのデータを処理でき、パソコンがスムーズに動作しやすくなります。

かない@パソコン博士

逆にメモリ容量が十分でない場合、アプリケーションの動作が遅くなったり、強制終了してしまったりする可能性があります。

富士通パソコンのメモリ容量を確認する方法

富士通パソコンのメモリ容量を確認するためには、以下の手順でおこないます。

STEP

スタートボタンを右クリックして「設定」を選択

STEP

「システム」をクリック後、「バージョン情報」を選択

「バージョン情報」をクリックすると、インストールされているメモリの容量が表示されます。メモリの総容量・空き容量が記載されているため、現在のメモリ使用状況を把握可能です。

また、メモリの型番・仕様についても確認できます。メモリ容量が不足している場合は空き容量を確保する対策を講じるか、メモリ増設を試みましょう。

富士通パソコンのメモリ使用状況を確認する方法

富士通パソコンのメモリ使用状況を詳しく確認するためには、タスクマネージャーを使用します。タスクマネージャーは、現在実行中のプロセスやアプリケーションの情報を表示するツールです。タスクマネージャーでメモリの使用状況を確認するためには、以下の手順を踏みます。

STEP

「Ctrl + Shift + Esc」キーを同時に押すか、「スタート」ボタンから「タスクマネージャー」を検索して開く

STEP

タスクマネージャーが開いたら、「パフォーマンス」タブをクリック

「パフォーマンス」タブには、CPU・メモリ・HDD・ネットワークなどのリソース使用状況が表示されています。「メモリ」の項目を見ると、メモリの総容量・現在の使用量がグラフ・数値で示されます。さらに、アプリケーションごとにメモリ使用量の確認も可能です。

メモリ使用率が高い場合は不要なアプリケーションを終了させるか、パソコンを再起動すると改善される可能性があります。長期的な対策としては、メモリ増設が必要です。

メモリ増設時にチェックすべきポイント

メモリ増設時にチェックすべきポイント

メモリ増設時にチェックすべきポイントとして、以下の3つが挙げられます。

メモリ増設時にチェックすべきポイント
  • メモリは2枚単位で増設するのがおすすめ
  • メモリ規格の違いに注意が必要
  • デスクトップ・ノートパソコンでメモリの形状が違う

メモリ増設時は、上記ポイントを事前に確認して作業しましょう。

メモリは2枚単位で増設するのがおすすめ

パソコンのメモリはデュアルチャネルに対応していれ、2枚単位で増設するのが理想的です。デュアルチャネルとは、2枚のメモリを同時に使用して転送効率を高める仕組みです。

1枚のメモリを交換して増設した場合、シングルチャネルで動作するため2枚で動作させるよりも転送効率が悪くなってしまいます。メモリ容量は増えても、パフォーマンスが十分に向上しない可能性がある点がデメリットです。

一方、2枚のメモリを増設すればデュアルチャネルで動作できるため、データ転送速度が大幅に向上します。

かない@パソコン博士

結果としてアプリケーションの動作が滑らかになり、マルチタスク処理の性能も向上します。

メモリ規格の違いに注意が必要

メモリにはさまざまな規格があり、パソコンに適したメモリを選ぶ必要があります。主な規格には、DDR2・DDR3・DDR4などがあります。パソコンごとに対応する規格が異なり、対応していないメモリを挿入しても正常に動作しません。

よってメモリの規格は、CPU・マザーボードの仕様に合わせる必要があります。例えば、最新のCPU・マザーボードでDDR4に対応している場合は、DDR3メモリは動作しません。

逆に古いCPU・マザーボードにDDR4メモリを装着しても認識されない可能性があります。したがって、増設時は規格が完全に一致するメモリを選びましょう。

デスクトップ・ノートパソコンでメモリの形状が違う

デスクトップパソコンとノートパソコンでは、使用されるメモリの形状が異なります。デスクトップパソコンに使われるメモリは、DIMMと呼ばれる形状がほとんどです。DIMMには、240ピンのDDR3・288ピンのDDR4の2種類があります。DIMMは、マザーボードのメモリスロットに挿入して使用します。

一方、ノートパソコンに使われるメモリはSO-DIMMと呼ばれる小型のメモリです。SO-DIMMにもDDR3・DDR4の2種類があり、ピン数・形状がDIMMとは異なります。ノートパソコンの場合、メモリを増設するためには底面または側面にあるメモリカバーを外し、メモリスロットにSO-DIMMを挿入する必要があります。

上記のように、デスクトップパソコン・ノートパソコンでは使用するメモリの形状が全く異なるため注意が必要です。間違ったメモリを装着すると装置が破損する可能性もあるため、十分に確認する必要があります。

メモリ増設で準備すべき必要なもの

メモリ増設で準備すべき必要なもの

メモリ増設を行う際には、いくつか必要なものがあります。まず最も必要なものは、増設するメモリ自体です。パソコンに対応した規格のメモリを選ぶ必要があります。仕様が異なるメモリを挿入すると、パソコンが正常に動作しません。

次に、メモリを取り付けるための工具類が必要です。パソコンのカバーを外すためにプラスドライバーが必要となります。ノートパソコンとデスクトップではネジのサイズが異なるため、規格にあったドライバーを用意しましょう。

さらに、メモリの静電気対策として手袋を用意しておくと安心です。静電気は半導体を傷めてしまう可能性があるため、メモリを取り扱う際は注意が必要です。

かない@パソコン博士

パソコン内部にはほこりがたまっているケースも多く、エアダスターを用意しておくと作業がスムーズに進みます。

富士通パソコンのメモリ増設方法

富士通パソコンのメモリ増設方法

富士通パソコンのメモリ増設方法について、以下2つの機種を例に紹介します。

  • LIFEBOOK AH シリーズのメモリ交換方法
  • ESPRIMO G6012シリーズのメモリ交換方法

LIFEBOOK AH シリーズのメモリ交換方法

富士通のノートパソコンシリーズ「LIFEBOOK AH」のメモリ増設を実施する作業手順は、以下の通りです。

STEP

増設用のメモリ・プラスドライバーを用意する

STEP

パソコンの電源を切り、10分ほど待ってからACアダプタを取り外す

STEP

液晶ディスプレイを閉じ、パソコン本体を裏返す

STEP

底面カバーを取り外し、内蔵バッテリパックを外す

STEP

メモリを交換する場合は、既に備わっているメモリを取り外す

STEP

新しいメモリを取り付ける

STEP

内蔵バッテリパックを取り付けて、底面カバーを付ける

かない@パソコン博士

メモリ増設後は、パソコンのメモリ容量が増量されているか確認しましょう。

ESPRIMO G6012シリーズのメモリ交換方法

富士通のデスクトップパソコン「ESPRIMO G6012」シリーズのメモリ増設をおこなう場合、手順は以下の通りです。

STEP

本体カバーを外す

STEP

メモリスロットにメモリが取り付けられている場合は取り外す

STEP

新しいメモリを取り付け、本体カバーを付ける

STEP

BIOSセットアップを起動して、メモリが正しく認識されていることを確認する

メモリが正しく取り付けられていないと、電源を入れた時にエラーメッセージが表示された
り、画面に何も表示されなかったりするケースがあります。上記の場合は電源ボタンを4秒以上押してパソコンの電源を切り、電源ケーブルを抜いてからメモリを取り付け直してください。

上記の対策をおこなってもパソコンが起動しない場合は、パソコンが故障している可能性があります。メーカーのカスタマサーポートか専門業者に修理を依頼しましょう。

メモリ増設で失敗しないために注意すべき点

メモリ増設で失敗しないために注意すべき点
かない@パソコン博士

メモリ増設を成功させるためには、いくつかのポイントに注意する必要があります。

2枚以上のメモリを組み合わせて増設する場合、メモリ仕様が既存メモリと完全に一致していることが大前提です。DDR4の8GBメモリを2枚設置するなど規格・容量を同一で揃えれば、転送速度の向上が見込めてパソコンがスムーズに動作します。

次に、静電気対策を怠らないことが欠かせません。静電気は半導体を損傷させる可能性があるため、メモリを取り扱う際は手袋を必ず着用しましょう。また、作業は静電気が起きにくい環境でおこなうことが望ましいです。

さらに、増設作業の手順を確実に守ることが重要です。メーカーの製品マニュアルを参照し、正しい作業手順を理解してから作業を開始することをおすすめします。無理な力を加えたり、部品を間違えて取り付けたりすると故障の原因となります。

最後に、トラブルが発生した場合は無理な作業を続けずに修理業者などの専門家に相談することが賢明です。自力で解決を試みると、作業中に他の部品を傷つけるなどさらなる損傷につながる恐れがあります。

メモリ増設ができない場合の対処法

メモリ増設ができない場合の対処法

メモリ増設ができない場合の対処法として、以下の4つが挙げられます。

  • メモリを消費している要因を見つける
  • 複数のソフトを同時に起動しない
  • スタートアッププログラムを無効化する
  • 不要なソフトはアンインストールする

メモリ増設ができない場合は、上記の対処法を実践しましょう。

メモリを消費している要因を見つける

メモリ増設ができない場合、まずはメモリを大量に消費している要因を特定する必要があります。メモリ使用量を確認するためには、タスクマネージャーが便利です。

タスクマネージャーを開いて「パフォーマンス」タブをクリックすると、現在のメモリ使用量が表示されます。さらに個々のアプリケーションがどれだけメモリを消費しているかも確認可能です。

メモリ使用量が多いアプリケーションが見つかった場合、本当に必要なものかどうかを精査しましょう。

かない@パソコン博士

必要ないアプリケーションは終了させるかアンインストールすれば、メモリ使用量を大幅に削減できる可能性があります。

複数のソフトを同時に起動しない

複数のソフトウェアを同時に起動していると、メモリの消費量が増えてしまいます。特に、動画編集ソフト・3Dグラフィックスソフトなどの高負荷なアプリケーションは、メモリを大量に消費します。

複数のソフトを一度に起動せず、使用していないソフトウェアは終了させましょう。マルチタスクは効率的に見えますが、実際にはメモリ消費が増えてパフォーマンスが低下する可能性があります。

スタートアッププログラムを無効化する

メモリ増設が難しい場合は、スタートアッププログラムを無効化しましょう。スタートアッププログラムとは、パソコンの起動と同時に立ち上がるプログラムです。

起動時に自動的に立ち上がるスタートアッププログラムの数が多いと、メモリを消費する量も増加します。結果として、パソコンの動作が重くなる点がデメリットです。

不要なスタートアッププログラムを無効化すれば、メモリの使用量を大幅に削減できる可能性があります。スタートアッププログラムを確認するためには、「スタート」ボタンから「タスクマネージャー」を開き、「スタートアップ」タブをクリックします。

表示されている項目が、パソコン起動時に自動的に開始されるプログラムです。不要なプログラムについては、無効化するか削除しましょう。

不要なソフトはアンインストールする

不要なソフトはアンインストールしましょう。ソフトウェアの数が多いほどメモリ消費も増えるため、アンインストールすればメモリの使用量を減らせます。

設定の「アプリ」から「アプリと機能」を開き、インストールされているプログラムの一覧を確認しましょう。使っていない不要なソフトウェアがあれば、アンインストールすることをおすすめします。

不要なソフトウェアをアンインストールしてもメモリ使用量が改善されない場合は、パソコン本体の問題が原因かもしれません。メーカーに相談するかメモリ増設が必要です。

自力でメモリ増設ができない場合は専門業者を利用

自力でメモリ増設ができない場合は専門業者を利用
かない@パソコン博士

自力でメモリ増設ができない場合は、専門業者を利用しましょう。

メモリ増設は、パソコンの構造・仕組みについて専門知識が必要な作業です。自力でのメモリ増設が難しい主な理由は、以下の2点が挙げられます。

  • パソコンの構造や各部品の配置がわからない
  • メモリの規格や仕様を正しく理解できていない

パソコンの内部構造を熟知していないとメモリスロットの場所がわからなかったり、メモリを装着する際に他の部品を破損してしまったりする恐れがあります。上記のリスクを避けるためには、専門の業者に依頼するのがおすすめです。業者はメモリ増設の経験が豊富にあり、顧客のパソコンに合ったメモリを適切に選定して確実に増設作業を行えます。

費用面でも、専門業者に依頼した方が安心です自力でメモリを購入して増設に失敗した場合、メモリ代も含めてすべてが無駄になる可能性があります。専門業者は作業後の保証も整っており、トラブルのリスクも最小限に抑えられる点がメリットです。

メモリ増設は比較的単純な作業に見えますが、実際にはかなりの専門性が必要とされます。自信がない場合は、安全で確実な作業を期待できる専門業者に依頼しましょう。

まとめ

パソコンのメモリ不足はパフォーマンスの低下を引き起こします。メモリの役割は、CPUが実行するプログラム・データを一時的に保持することです。メモリ容量が不足すると、アプリケーションが遅くなったり強制終了してしまったりする可能性があります。

メモリ増設は規格などの仕様が合ったメモリを選び、静電気対策をしっかりと行う必要があります。また、デスクトップ・ノートパソコンではメモリの形状が異なり注意が必要です。手順を誤るとトラブルの原因になるため、メーカーのマニュアルをよく確認しましょう。

増設ができない場合はメモリを消費している要因を特定し、不要なソフトを終了・アンインストールすることで改善される可能性があります。上記の対策をおこなっても解決しない場合は、専門業者に依頼するのが賢明です。メモリ不足を解消して、スムーズにパソコンで作業できる環境を整えましょう。

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※1 2023年8月末時点 日本PCサービス株式会社調べ
※2 2021年11月時点 2万6303人調査 調査主体:日本PCサービス株式会社 調査実施機関:株式会社インテージ

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ABOUT US
かない@パソコン博士
パソコン博士。株式会社ケイ・ブリッジ パソコン修理担当。5歳の時に買い与えられたファミコンに興味を持ち、小学校では分解・組み立てて遊んでいた。中学校ではコンピューター部にも所属し、自分でテレビゲームを作ることに成功。大学では情報系学部に所属、研究室グループで開発された分析ソフトは経産相(当時通産省)での利用が決定。Googleが主催するビジネスコンテストの世界大会出場、大阪経済戦略局のIotプログラム選出、組み込み系デバイスの開発チーム参加、企業向けのパソコン講座講師を務めている。