パソコンを使用していると、突然動かなくなるトラブルに見舞われることがあります。
いわゆる「フリーズ」といわれる現象です。
パソコンが動かなくなる原因はさまざまですが、マウスも一緒に動かなくなっているかどうかで対処法が異なってきます。
今回は、マウスは動くのにパソコン動かない原因と、その対処法などについて解説します。
目次
マウスは動くのにパソコンが動かない原因とは?
パソコンが動かないのにマウスポインタが動いていると、一時的なトラブルのように思えますが、必ずしもそうとはいい切れません。
パソコンが動かなくなった場合、マウスが動いているからといってそのまま放置しておくと、より症状を悪化させる場合もありますので、迅速な対応を求められます。
マウスは、BIOS(Basic Input Output System)と呼ばれるマザーボードのROMに搭載されているプログラムに制御されているため、パソコンが動かなくなった場合でも影響を受けないからです。
まずは、どのようなことが原因で、この現象が起きているのか探ってみましょう。

■考えられる主な原因
- ハードディスクのトラブル
- メモリの容量不足
- ウイルス感染
- システムの不具合
- 常駐プログラムの影響
- パソコンのスペック不足
詳しい内容については、以下に説明します。
ハードディスクのトラブル
パソコンを長期間使用していると、ハードディスクも劣化してきます。
一般的にハードディスクの寿命は3年から4年程度といわれており、劣化してくると動作が遅くなったり、パソコンが動かなくなる現象が頻発します。
メモリの容量不足
複数のアプリケーションを同時に起動したり、大量のデータを処理させている際にパソコンが動かなくなる現象はよく見られます。
メモリの容量が低いと、その分だけパソコンのパフォーマンスが低下するため、マウスは動くけれどパソコンが動かない…という現象を引き起こします。
ウイルス感染
パソコンがいきなりフリーズしたり、動作が不安定になった場合は、ウイルス感染が疑われます。
また、ウイルスに感染していなくてもインターネットを閲覧しているといきなりパソコンが動かなくなり、「システムのアップデートが必要です。ここからダウンロードしてください」などのメッセージが現れ、マルウェアのダウンロード先へクリックさせようとしてくる場合もあります。
パソコンは動かなくてもマウスは動くので、誤ってクリックしないよう注意が必要です。
システムの不具合
Windows Updateやドライバの更新に失敗したり、最新の更新プログラムにアップデートしていないと、パソコンが動かなくなることがあります。
Windows10で初期状態のパソコンであれば、自動的に更新プログラムが実行されるように設定されていますが、手動で実行するよう設定を変更すると、トラブルを引き起こす可能性があります。
セキュリティソフトの重複
パソコンのセキュリティを強化するため、複数のセキュリティソフトをインストールすると、お互いの機能が干渉しあってパソコンの動作が重くなったり、フリーズしたりする場合があります。
場合によっては、Windowsが起動しなくなることもあるので、セキュリティソフトのインストールは一種類だけにしておきましょう。
常駐プログラムの影響
パソコンのバックグランドで動き続ける常駐プログラムが多いと、パソコンに負荷がかかり、操作できなくなります。
セキュリティソフトやWindows Updateなどもそのひとつで、パソコンを操作していないときも常に稼働するプログラムです。
パソコンを操作するうえで、すべての常駐プログラムが必要というわけではないので、不要なプログラムは無効化し、パソコンへの負荷を軽くしましょう。
パソコンのスペック不足
パソコンのスペックが低すぎることもパソコンをフリーズさせる原因の一つです。
最新のソフトウェアは高性能であるため、対応するパソコンも高いスペックを求められます。
スペックが不足していると、インターネットの閲覧やメールの送受信だけでもCPUに負荷がかかり、処理に時間がかかります。
処理待ちが多くなれば、その分だけパソコンが動かない現象が頻発しやすくなるでしょう。
マウスは動くのにパソコンが動かない!対処前に確認すること
マウスは動くのにパソコンが動かない場合、すぐに対処を行うのではなく、ほかに外的要因がないか確認することが必要です。

キーボードを確認する
マウスは動くのにパソコンが動かない場合、もしかしてキーボードが操作できない現象をパソコンが動かないと勘違いしているのかもしれません。
キーボードの不具合も考えられますので、まずはキーボードがきちんと動作しているか確認してみましょう。
有線キーボードの場合
パソコンとキーボードを接続するケーブルがきちんと接続されていないと、パソコンを操作できません。
また、ケーブルに断線や接触不良が生じていると、キーボードを操作できない場合もあるため確認しましょう。
ワイヤレスキーボードの場合
ワイヤレスキーボードを利用している場合、レシーバーから距離が離れていることが考えられます。
レシーバーの近くに行き、キーボードの操作ができるか確認しましょう。
また、ワイヤレスキーボードの電池切れの可能性も考えられます。
新しい電池に交換し、問題が改善されるか確認してください。
周辺機器を取り外す
新たな周辺機器を接続してパソコンが動かなくなった場合、周辺機器側に問題があると考えられます。
もしくはドライバがパソコンのWindowsに対応していなかったり、更新を失敗してパソコンに問題を起こしているかもしれません。
接続している周辺機器をすべて取り外し、パソコンを再起動して問題が改善されるか確認しましょう。
マウスは動くのにパソコン動かない場合の対処法
パソコンが動かない現象が起きた場合、パソコンがマウスの操作を受け付けるかどうかで対処法が変わってきます。
以下に手順を紹介しますので、参考にしてください。

マウスは動くけれど操作を受け付けない場合
そのまましばらく待つ
パソコンが動かないと早く解消したいと焦り、さらに操作を加えてしまうこともありますが、そうするとさらにパソコンへ負荷をかけてしまいます。
パソコンがフリーズしているように見えても、実はパソコンの中でシステムを更新していたり、アプリケーションを動作させようとフル回転しているだけの場合も少なくありません。
しばらくパソコンを放置しておくと問題が改善されることもあるため、動かないからといってあちこちクリックしたり、すぐに電源を切るのはやめておきましょう。
どの程度で改善されるかはケースによって異なりますが、数分単位で動き始めることもあれば、数十分後に解消されていることもありますので、1時間程度は様子を見ましょう。
ハードディスクのアクセスランプを確認する
パソコンが動かなくなった場合は、パソコン本体の「アクセスランプ」が点滅しているかチェックしましょう。
アクセスランプとは、「電源ランプ」や「バッテリーランプ」などと並んで表示されている円柱型のマークのランプです。

アクセスランプはハードディスクが読み書きしていると点滅するため、パソコンが処理を実行している間は連続して点滅、または点灯しています。
容量の大きなファイルを開こうとしたり、Webサイトにアクセスして時間がかかり、パソコンが動かなくなっていることも考えられます。
アクセスランプが点滅、または点灯中に強制終了すると、処理中のデータが消失したり、ハードディスクを破損させる恐れがあります。
アクセスランプが点灯している場合はそのまま放置し、ランプが消えてから操作を開始するようにしましょう。
プログレスバーを確認する
プログラムの更新時や実行時にフリーズした場合、プログレスバーが判断材料の一つになります。
※プログレスバーとは、下図のようなタスクの進行状況を表しているものです。

少しでもプログレスバーが進行していれば、処理に時間がかかっているだけなので、しばらく待ってみることをおすすめします。
アクセスランプが点灯または点滅したままで、プログレスバーもまったく進行していなければ、強制終了も視野に入れましょう。
スリープモードにする
マウスは動くけれど操作を受け付けない場合、スリープモードにして復帰させるとパソコンが通常動作に戻ることがあります。
スリープモードとは作業中のデータをメモリに保存し、パソコンの動作を一時的に中断する機能です。
初期状態のパソコンであれば、一定時間操作しないと自動的にスリープモードへ切り替わる仕様になっています。
・ノートパソコン
画面を閉じたり、パソコンの電源を押すとスリープモードになります。
・デスクトップパソコン
そのまま放置してしばらく経つと、自動的にスリープモードになります。
強制終了する
パソコンがマウスの操作を受け付けず、いつまでたってもアクセスランプが点灯したままの場合は、最終手段として強制終了を行います。
強制終了はパソコンに大きな負荷をかけるだけでなく、作業中のデータがすべて消失する可能性が高いので、しばらく経過して問題が解消されない場合のみ実行しましょう。
- パソコンの電源を長押します。
- パソコンの電源が切れたら、しばらくしてパソコンの電源を入れます。
- 通常通りの画面が表示されたら、もう一度パソコンのシャットダウンを行います。
- 再度パソコンを起動し、通常通り動作するか確認しましょう。
タスクバーやスタートメニューへの操作を受け付ける場合
スクリーンセーバーを無効にする
スクリーンセーバーの設定が影響して、パソコンが動かなくなっているかもしれません。
- デスクトップ上で何もない箇所を右クリックします。
- 一覧が表示されたら、「個人用設定」をクリックします。
- 「個人用設定」画面が表示されたら、「ロック画面」をクリックします。
- 「ロック画面」が表示されたら、「スクリーンセーバー設定」をクリックします。
- 「スクリーンセーバーの設定」画面が表示されたら、スクリーンセーバーボックスから「なし」を選択し、「OK」をクリックすれば完了です。
CPU負荷率の高いアプリケーションを終了させる
パソコンへの負荷が高いアプリケーションを使用していることが原因かもしれないため、終了させましょう。
- Windowsロゴを右クリックし、一覧の中から「タスクマネージャー」をクリックします。
※タスクバーの何も表示していない部分を右クリックし、一覧の中から「タスクマネージャー」を選択することもできます。 - タスクマネージャーが表示されたら「プロセス」タブをクリックし、「CPU」をクリックすると使用率が高い順に並び変わります。
CPU使用率の高いタスクを選択し、右下の「タスクの終了」をクリックすれば完了です。
常駐プログラムを終了させる
- Windowロゴをクリックし、設定をクリックします。
- 設定画面が表示されたら「アプリ」をクリックします。
- 「アプリと機能」画面が表示されたら、左側の一覧から「スタートアップ」をクリックします。
- 「スタートアップ」画面が表示されたら、不要なアプリの右横にある「オン」を「オフ」に設定すれば完了です。
※スタートアップアプリはタスクマネージャーからも停止させられます。
タスクマネージャーの「スタートアップ」タブをクリックし、不要なアプリを選択して、右下の「無効にする」をクリックすれば完了です。
※スタートアップアプリを停止すると、アプリに影響を与えて動作に不具合が生じることもありますので、確実に不要なアプリのみを停止するようにしましょう。
再起動する
パソコンを再起動せることで、症状が改善される場合もあります。
- Windowsロゴをクリックし、電源マークを右クリックします。
- 一覧の中から再起動をクリックすれば終了です。
まとめ
マウスは動くのにパソコンが動かなくなる現象についてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか。
あまりにもパソコンのフリーズが頻発する場合、もしかしてハードウェアに大きなトラブルを抱えているかもしれません。
パソコンがまったく起動しなくなることも考えられますので、早めにパソコン修理業者へ相談するようにしましょう。
おすすめできるパソコン修理業者のひとつが、ドクター・ホームネットです。
ハードウェアからソフトウェアまで、さまざまなトラブルに対応してくれますので、一度気軽に相談してみてはいかがでしょうか。
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