パソコンで文字や数字を入力するには、キーボードを使う必要があります。
しかし何らかの問題から「一部のキーボードが打てなくなった」と悩まされることもあるでしょう。
キーボードが正常に打てなくなると、作業にも支障が出てストレスを感じてしまいます。
そこで今回は、キーボードの一部が打てないときの原因や対処法について詳しく解説します。
キーボードの問題を改善する方法を理解できるので、ぜひ参考にご覧ください。
目次
キーボードの一部が打てない3つの原因
キーボードの一部が打てないときは、以下の3つが原因と考えられます。
- キー内部に汚れが溜まっている
- キーが破損している
- キー内部の配線が断線している
それでは詳しく説明します。
1.キー内部に汚れが溜まっている
パソコンのキーボードは内部に汚れが溜まりやすいので、定期的な掃除が必要です。
キー内部にほこりや髪の毛などの汚れが溜まっていると、正常に機能しない原因となります。
とくにキーボードに触れる機会が少なければほこりが蓄積されやすく、キー内部にも入り込み詰まりかねません。
キー内部の汚れを取り除くことで改善できることもあるので、エアダスターやクリーナーを使って汚れを取り除きましょう。
2.キーが破損している
パソコンのキーボードが破損していると、正しく打てない原因となります。
キーが物理的に破損していると打てなくなる原因になります。
例えばキーボードの落下や水漏れなどの物理障害が発生すると、内部パーツが故障してしまいます。
キーボードを交換することで問題は解決しますが、ノートパソコンのようにキーボードが搭載されているデバイスは修理業者へ相談しなければいけません。
もし自分で状況を改善できないと思ったときは、なるべく早い段階でメーカーへ問い合わせましょう。
3.キー内部の配線が断線している
パソコンのキーボード内部には配線があり、断線していると正常に打てなくなります。
キーボード内部の配線が断線していることが打てない原因の1つとして考えられます。
とくにノートパソコンのキーボードは、薄いフィルムシートに伝導性のある配線を施すことで信号を伝えています。
そのため配線が断線していると正しい信号を伝えることはできず、キーを打っても反応しなくなるのです。
キー内部の配線が断線している場合は自分で直すことができないので、メーカーや専門の修理業者へ相談しましょう。
パソコン自体の不具合
パソコンに不具合が発生していることによって、キーボードが打てない場合もあります。
特にWindowsのアップデートをした途端にキーボードが打てなくなった場合、更新が正常にできていないことが原因といえるでしょう。
この場合は、OSをダウングレードすることで改善される可能性もあります。
また、長い期間アップデートをしてなかった場合も同様の症状は起こりうるでしょう。
この場合は、アップデートをしてシステムを最新の状態にすると改善する場合もあります。
ウイルス感染
パソコンがウイルスに感染することにより、動作が不安定となってキーボードの一部が打てなくなるケースもあります。
キーボードの不具合が生じる前に、メールのファイルを開いたり、危険性の高いサイトを閲覧していたりした場合、ウイルス駆除ソフトを試してみましょう。
Windows10以降を使っている場合、Windows Defenderという標準装備されているセキュリティソフトでチェックできます。
パソコンがウイルスに感染した場合の症状や対処法、予防策などを以下の記事で詳しく解説しています。
コンピュータウイルスに感染!?ウイルスの種類や基礎知識を分かりやすく解説!
キーボードの一部が打てないときの対処法
キーボードの一部が打てないときの対処法として、以下の8つがあります。
- 接続状況を確認
- キーボードの汚れを除去
- パソコンのロック解除
- デバイスドライバをアンインストール
- NumLockキーを有効化
- マウスキー機能を無効化
- フィルターキー機能を無効化
- CapsLockキーを無効化
順番に解説するため、対処法をチェックしながら試してください。
接続状況を確認
パソコンとキーボードが正しく接続されていなければ、一部のキーが打てないことがあります。
まずはキーボードとパソコンの接続状況を確認しましょう。
キーボードが正しく接続されていないことが原因となり、キーの一部が反応しないこともあります。
有線タイプのキーボードを利用している場合は、パソコンにUSBケーブルが正しく接続されているかをチェックしましょう。
無線タイプのキーボードなら、パソコンとBluetooth接続がされているかを確認してください。
別のUSB端子に差し替えることで改善することもあるので、接続部分を一度変更してみましょう。
キーボードの汚れを除去
一部のキーが打てないときは、キーボード内部の汚れを除去することで改善することがあります。
キーボードの汚れを除去することで、キーが正しく打てるようになることもあります。
キーの汚れを除去するときは、クリーナーやエアダスターを使ってほこりや髪の毛を取り除きましょう。
もしキーを取り外すことができるなら、内部の汚れも同じく取り除いてください。
キーを無理やり外すと戻せないこともあるので、取り外しは難しいときはやめておきましょう。
パソコンのロック解除
パソコンの設定にはロック機能があり、知らないうちにとロックをかけていることがあります。
パソコンの設定内容によっては、知らずにキーボードとの接続にロックをかけていることもあります。
例えばパソコンで30分以上操作していない場合、設定をすると自動的にパーソナルコンピューターにロックがかかります。
パソコンのロック時間を変更するときは、以下のステップでおこなってください。
- 画面左下の「スタートボタン」をクリック
- コントロールパネルから「パフォーマンスとメンテナンス」を選択
- 「電源オプション」からロック時間を変更
以上です。
パソコンのロック解除後、打てないキーが正常になっているのかを再度チェックしましょう。
デバイスドライバをアンインストール
Windowsのパソコンを使っている場合、キーボードのデバイスドライバをアンインストールすることでキーが正常に動作することもあります。
パソコンから、キーボードのデバイスドライバをアンインストールするも対処法として有効です。
OSのアップデートやデバイス関連の変更をすると、キーの一部が打てないバグが発生することがあります。
Windows環境からデバイスドライバをアンインストールするときは、以下のステップでおこなってください。
- タスクバーの検索ボックスで「デバイス マネージャー」と入力
- 「デバイス マネージャー」を選択
- デバイスの名前を右クリック
- 「アンインストール」を選択
- パソコンの再起動を実行
以上です。
パソコンの再起動が実行されると、自動的にデバイスドライバがアンインストールされます。
アンインストール完了後、再度キーボードをインストールして改善されているかをチェックしてください。
NumLockキーを有効化
キーボードにはNumLockキーが搭載されているものがあり、有効化することで一部のキーが打てるようになります。
テンキーが搭載されたキーボードの場合、NumLockキーを有効化することで問題が解決することがあります。
NumLockキーとは、数字入力モードのオン・オフを切り替えられるキーです。
カーソルキーの用途に切り替えることもでき、無効化していると一部のキーが打てない恐れがあります。
メーカーによって有効化する方法は異なりますが、基本的には「NumLock」と記載されたキーを押すことで変更できます。
テンキーがないパソコンは「Fn」や「Shift」キーと「Function」キーを組み合わせて同時押ししましょう。
マウスキー機能を無効化
マウスキー機能が有効化されていることから、一部のキーが打てないときもあります。
こちらの機能を無効化することで、一部のキーが打てない問題を解決できる可能性が高いです。
マウスキー機能を無効化するときは、以下のステップでおこなってください。
- 画面左下の「スタートボタン」をクリック
- コントロールパネルから「設定」を選択
- 「簡単操作」をクリック
- 「マウス」をクリック
- 「テンキーを使用するためにマウス キー機能をオンにして、マウスポインターを移動する」をオフにする
以上です。
設定を完了後、一部の打てないキーが反応するのかをチェックしてみましょう。
フィルターキー機能を無効化
パソコンの設定からフィルターキー機能を有効にしていると、キーを強く押さなければ反応しないことがあります。
キーボードを強く押さなければ反応しないときは、フィルターキー機能を無効化することで改善されます。
フィルターキー機能とは、キー操作の反応をおさえて意図せず同じ入力が繰り返されないようにする機能です。
キー操作を正しく実行したいときには便利ですが、うまく打てない原因にもなります。
フィルターキー機能を無効化するときは、以下のステップでおこなってください。
- 画面左下の「スタートボタン」をクリック
- コントロールパネルから「設定」を選択
- 「簡単操作」をクリック
- 「キーボード」をクリック
- 「フィルター機能の使用」から「速いキーボード操作または繰り返しのキーボード操作を無視して、キーボードの入力の間隔を変更する」をオフにする
以上です。
設定完了後、軽くキーを押して反応するかをチェックしてください。
CapsLockキーを無効化
CapsLockキーが有効になっていると、文字が全て大文字として入力されてしまいます。
CapsLockキーとは、アルファベットキーの打鍵を大文字にできるキーです。
メーカーによって有効化する方法は異なりますが、基本的には「CapsLock」と記載されたキーと「Shift」キーを同時押しすることでオン・オフを切り替えられます。
CapsLockランプがあるキーボードの場合、ランプ点灯でON、消灯でOFFとなります。
CapsLockキーを無効化にしたら、文字が小文字で入力されているかチェックしましょう。
キーボードの一部が打てない症状
キーボードの一部が打てない場合、数字やカタカナなど、どの文字が打てないかによって原因や対処法も異なります。
ここでは、キーボードの一部が打てない症状や原因を紹介します。
キーボードの一部が打てない症状
- 数字が打てない
- カタカナが打てない
- アルファベットの大文字が打てない
- アルファベットが打てない
数字が打てない
「NumLock」キーが無効になっているとテンキーからの入力ができません。
一方、「NumLock」キーが有効になっている状態で数字を打つとマウスポインターが移動する場合は「マウスキー機能」が影響している可能性があります。
この場合は、マウスキー機能をオフにすることで改善します。
以上で操作は完了となるため、数字が入力できるか確かめましょう。
間違ったキーが入力される
キーボードを打って間違ったキーが入力される場合、日本語配列と英語配列が切り替わっている可能性があります。
この場合、以下の手順で日本語配列と英語配列を切り替えましょう。
スタートをクリック
設定をクリック
キーボードをクリック
キーボードのプロパティ内にあるハードウェアを選択
「英語キーボード」と表記がある場合は日本語配列のキーボードに変更
以上で操作は完了となるため、正しく文字を入力できるか確認しましょう。
アルファベットの大文字が打てない
アルファベットの大文字が打てない場合は、「Shift」キーを押しながら「CapsLock」キーを打つことで英文字の大文字・小文字の切り替えができます。
それでも改善しない場合は、一部のキーが接触不良を起こしていたり、壊れていたりする可能性もあります。その場合は修理に出し、パーツを交換すると直ります。
アルファベットが打てない
「B」を入力すると「こ」と表示されるように、アルファベットが打てない場合は「かな入力」に切り替わっていることが原因です。
以下の手順で簡単に変更することができます。
右下にある言語マークを右クリック
かな入力の無効を選択
また、ほかの方法として「Alt」+「カタカナ/ひらがな/ローマ字」キーを押し、切り替えることもできます。
かな入力が解除できない、直らないなどの症状に対する対処法は、以下の記事でも詳しく解説しています。
キーボード全体が打てないときの対処法
キーボード全体が打てないときは、以下の6つの対処法があります。
- PCの再起動
- 放電の実行
- キーボードドライバーを更新
- Windows Updateを実行
- セーフモードを起動
- 修理表者へ依頼
まずは対処法を1つずつ実行し、改善が見込めるかを確認していきましょう。
PCの再起動
パソコンの再起動は、キーボードの問題だけでなく本体のエラーが発生したときに有効な対処法です。
基本的な対処法として、パソコンの再起動があります。
再起動をすると本体の設定がリセットされるので、キーボード全体が打てない問題を改善できる可能性が高いです。
パソコンの再起動を実行するにはさまざまな方法がありますが、代表的なやり方は本体をシャットダウンして電源ボタンを押します。
もしくはパソコンのメニュー画面から「再起動」をクリックしても実行可能です。
状況に合わせて最適な方法で再起動をおこなってみましょう。
放電の実行
パソコン内部が帯電していると、キーボード全体が正常に打てなくなってしまいます。
パソコンが帯電すると、キーボード全体が打てなくなることもあるので、一度放電することをおすすめします。
本体の放電をおこなうときは、電源を終了させて数分放置すれば完了です。
電源ボタンを押して強制終了させるとHDDに負荷が生じるため、どうしてもパソコンが立ちがらないときだけ試すようにしましょう。
パソコンの帯電原因や放電方法は以下の記事でも詳しく解説しています。
キーボードドライバーを更新
インストールしているキーボードドライバーを更新することで、キーが打てない問題が解決することがあります。
とくにドライバが古ければ誤作動を起こす原因にもなり、キーボード全体が打てなくなる恐れがあります。
キーボードドライバーを更新するときは、以下のステップでおこなってください。
- 「Windows ロゴ」キーと「X」キーを同時押ししてダイアログボックスを開く
- 「デバイスマネージャー」を選択
- ドライブのカテゴリを展開
- 対象ドライブを右クリックして「プロパティ」を選択
- 「ドライバーの更新」をクリック
- 新しいウィンドウを開き「ドライバーを自動的に検索」をタップ
- 更新プログラムをインストール
以上です。
新しいキーボードドライバーをインストール後、問題なくキーが反応するかをチェックしてみましょう。
Windows Updateを実行
Windowsパソコンの場合、アップデートを実行することでキーボードの不具合が改善されることがあります。
Windowsは定期的にアップデートされており、不具合や機能を修正しています。
もしアップデートをせず放置していると、キーボード全体が打てない原因にもなります。
Windows Updateを実行するときは、以下のステップでおこなってください。
- 画面左下の「スタートボタン」をクリック
- コントロールパネルから「設定」を選択
- 「更新とセキュリティ」をクリック
- 「Windows Update」をクリック
- 「更新プログラムのチェック」をクリック
以上です。
更新プログラムが発見されると、自動的に更新プログラムのインストールがはじまります。
Windows Updateの実行には再起動が必要なので、事前に作業中のデータは全て保存しておくことをおすすめします。
セーフモードを起動
セーフモードとは、不具合によってパソコンに問題が発生したときのための起動モードです。
キーボード全体が打てなくなったときにも有効なので、セーフモードを一度起動してみましょう。
こちらはWindowsだけでなくMacにも搭載されている機能なので、解決方法の1つとして利用されています。
セーフモードから再起動するときは、以下のステップでおこなってください。
- パソコンのシャットダウン後、再び電源ボタンを押して再起動
- 「F11」キーを押したまま電源を入れる
- 「オプションの選択」画面が表示されたら「トラブルシューティング」を選択
- 「詳細オプション」から「スタートアップ設定」、「再起動」の順に選択
- 再起動後にオプションの一覧画面が表示される
- 「F4」キーを押して「セーフモードを有効にする」を選択
- 「Windows ロゴ」キーと「R」キーを同時押しして「msconfig」と入力
- 「OK」をクリックして「ブート」を選択
- 起動オプションの「セーフブート」チェックを外す
以上です。
手順は少し複雑ですが、キーボードだけでなくパソコンのトラブルを解決できます。
ほかの対処法と合わせて実行してみましょう。
修理表者へ依頼
これまでの対処法を試してもキーボードが打てないときは、専門の修理業者へ相談することをおすすめします。
パソコンや個別キーボードにはメーカーのサポートが用意されていることがあるので、一度修理について問い合わせてみましょう。
もしメーカーで対応できないときは、パソコンやキーボードの修理に対応している専門の修理業者へ依頼してください。
まとめ
今回は、パソコンのキーボードが打てないときの原因や対処法について詳しく解説しました。
一部のキーボードは打てない原因には、キー内部の汚れや破損、配線の断線などが考えられます。
まずはキーボードの状態をチェックし、対処法を順番に試していくことをおすすめします。
それでも問題が解決しないときは、メーカーや専門の修理業者と相談してみましょう。
パソコンの作業においてキーボードは欠かせないアイテムなので、快適に打てるよう改善策をはじめてみてください。
パソコンの不具合・故障によって修理を検討している場合は、パソコン修理業者へ依頼しましょう。
修理期間・修理の技術・修理費用などの観点から考えると修理業者にパソコン修理を依頼することが一番確実で信頼できます。
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パソコンのキーボードの一部が打てなくなったときは、原因を理解して正しい対処法を試しましょう。