メーカーでの修理は信頼性や安全性が高いとされていますが、一方で修理費用の高さや修理内容に対して、疑問や不満を抱く人も少なくありません。
とはいえ、どこへパソコンを修理に出せば良いかわからず、仕方なしにメーカー修理を利用する人もいます。
パソコン修理はパソコン修理業者へも依頼できますが、一度も利用した経験がないと、メーカー以外に修理を依頼しても大丈夫なのか、不安に感じるかもしれませんね。
そこで今回はパソコンを修理に出すための基本情報と、メーカーとパソコン修理業者の違いについて、解説します。
パソコンを修理に出す前に確認すること
パソコンの修理が必要になった場合、メーカーまたはパソコン修理業者のどちらへ修理に出すか迷う前に、以下の事項を確認しましょう。
- 保証期間
- 保証対象
- 修理対応期間
詳しい内容は、以下のとおりです。

保証期間
メーカー製やBTOパソコンの場合、通常は購入してから1年間の保証期間が付いています。
保証開始日はメーカーによって異なりますが、一般的にはパソコンの購入日、または初回電源投入日のどちらか遅い日付から開始します。
保証期間内は無償で修理を受け付けているメーカーがほとんどであるため、まずは保証期間を確認しましょう。
保証対象外の故障でなければ、保証期間内はメーカーへ修理に出すのが一番お得です。
※家電量販店が提供している延長保証などは、独自で行っているサービスなので、メーカーは一切関与していません。
保証期間を過ぎてからの延長保証の修理は、家電量販店が行うことになります。
保証対象
保証期間内だからといって、すべての故障を無料で修理してくれるわけではありません。
メーカーで定められた保証対象外事項に当てはまる場合は、保証期間中でも有償修理として扱われます。
定められている事項はメーカーによって異なりますが、天災地変やユーザーによる起因の故障や破損は、保証対象外となることが多いです。
火災や地震、風水害や落雷、異常電圧、ユーザーによる水没や改造、落下や衝撃などは有償修理となるため、どのような原因でパソコンが故障しているかを確認しておきましょう。
また、保証書を消失していたり、保証書内に販売店名や保証番号の記入がなければ、保証対象外となります。
保証書は大事に保管しておきましょう。
修理対応期間
メーカーでは「補修用性能部品の保有期間(修理に対応できるパーツの保有期間)」が定められているため、古すぎる機種は修理対応期間外になり、メーカーによって修理を断られることもあります。
購入してから年数が経過しているパソコンをメーカー修理に出す場合、事前に修理対応期間内かどうかの確認が必要です。
メーカーが修理受付をしてくれない場合は、ほかのパソコン修理業者へ依頼しなくてはなりません。
パソコンの修理はどこに依頼できる?
パソコンの修理に対応してくれる店舗は、大きく分類すると次のとおりです。
- メーカー
- 家電量販店
- パソコンショップ
- パソコン修理業者
詳しい内容について、以下で説明します。

メーカー
自社製品であれば修理を受け付けてくれますが、メーカーによっては修理対応期間が終了していると断られる場合もあります。
また、購入した店舗で修理受付をしてもらえるケースが多いため、購入店での修理受付をお願いされることもあるようです。
家電量販店
基本的にはどのようなメーカーのパソコンでも修理を受け付けますが、店舗によっては受け付けてもらえないこともあります。
他店購入製品の修理を受け付けている家電量販店は多いものの、取引しているメーカー以外のパソコンや、一部のメーカー製品は断られる場合もあるため、事前に確認が必要です。
家電量販店へ修理を依頼した場合、提携している修理専門業者やメーカーへ送られることが多く、店舗内で修理する家電量販店は少ないようです。
メーカー製のパソコン修理を依頼した場合、保証期間内であればメーカー送りになることがほとんどなので、修理受付の取次をしてもらえると考えたほうが良いでしょう。
パソコンショップ
パソコンやパーツを販売しているパソコンショップでも、家電量販店同様にメーカー製パソコンの修理を受け付けています。最近では他店購入製品でも修理を受け付けている店舗が多いようです。
しかし、パソコンのメーカーによっては修理受付を断っている店舗もあるため、こちらも事前に確認が必要です。
パソコン修理業者
パソコン修理業者によりますが、基本的にはどのようなメーカーのパソコンであっても、修理を受け付けてくれます。
メーカーの修理対応期間が終わった製品でも修理を受け付けているため、機種やメーカーを気にすることなく修理を依頼することが可能です。
メーカーとパソコン修理業者を徹底比較!
それではここからは、メーカーとパソコン修理業者の違いを比較していきたいと思います。

比較する内容は、以下のとおりです。
- 見積もり期間
- 修理期間
- 修理費用
- 依頼方法
- 修理方法
- 対応機種
- データの保護
- 修理後の環境設定
下の表を参考に、メーカーとパソコン修理業者の違いを比べてみてください。

▼メーカー・パソコン修理業者比較表
見積もり期間
メーカー
メーカーは見積もりを発行するまで時間がかかるといわれており、1週間程度必要と考えておいたほうが良いでしょう。
各メーカーの公式サイトでも見積もりに関してはあまり詳しく掲載されておらず、修理窓口に問い合わせるよう注意書きがされています。
見積もりを提示して修理開始というよりも、診断をして有償修理になる場合は連絡がくると考えておいたほうが良いかもしれません。
出張修理を利用する場合は、事前に電話で概算見積額を教えてくれるようです。
メーカーによっては見積もり料金や診断料金を請求されることもあるため、事前に確認が必要です。
パソコン修理業者
有店舗型のパソコン修理業者であれば、見積もりを依頼すれば即日対応してくれる業者が多いようです。
混雑状況にもよりますが、空いていればすぐに対応してくれるため、その日に見積もり金額を提示してくれます。
修理前に見積もりを提示するパソコン修理業者がほとんどで、見積もりで何日も待たされることはありません。

依頼方法
メーカー
公式サイトからのWeb申込み、または電話での申し込みになります。
家電量販店などで購入している場合は、家電量販店で取次を行ってくれます。
パソコンの機種によっては、Webから申し込みができない場合もあるため、事前に公式サイトでの確認が必要です。
パソコン修理業者
公式サイトからのWeb申込みと電話申し込み、店舗に持ち込んでの直接申込みが行えます。
業者によっては電話窓口を設けていないこともあるため、事前に確認が必要です。
修理予約の専用電話窓口を設けている業者もあれば、緊急問い合わせフォームを用意している業者もあります。

修理期間
メーカー
一般的にメーカーの修理期間は長いといわれていますが、メーカーの公式サイトでは1週間程度と明示されています。
ただし、修理の内容によってはそれ以上の日数を要する場合もあります。
また、最短1日の即日修理を行うサービスを行っているメーカーもありますが、宅配期間は除かれているため、実質は最短でも3日程度であると考えておくと良いでしょう。
即日修理はメーカーのサポートサービスに加入していなければ利用できず、機種によっては対応してもらえない場合もあります。
出張修理の場合も、申込みをしたあとに担当から連絡がきて日時を決定するため、即日修理は難しいようです。
通常利用する場合は、1週間程度と考えていたほうが良いでしょう。
パソコン修理業者
急ぎの場合は店舗に持ち込めば、最短で即日修理が可能です。
また、出張修理は担当者が対応できる修理内容であれば、即日修理も可能な場合があります。
宅配修理はパソコンの状況によって修理期間が異なりますが、最長でも1週間程度で対応してくれるようです。
メーカーと違い、パソコン修理業者での即日修理は会員にならなければ利用できないなどの縛りがないため、急いでいるときはパソコン修理業者に依頼したほうが確実といえそうです。

修理費用
メーカー
修理費用はメーカーが一番高いとされており、公式サイトに掲載されている料金を見ても、かなり高額な修理料金が設定されています。
たとえばパソコンが起動しないトラブルは、最低でも5万円台からの料金設定です。
修理が必要と思われる箇所ごとで修理料金が掲載されていますが、トラブルが起きているときに判断できる人は少ないと思われるため、実際はどれくらい修理費用が必要になるか分かりづらいのではないでしょうか。
パソコン修理業者
修理費用が安いとされているパソコン修理業者ですが、当然業者ごとで費用は異なります。
とはいえ、それでもメーカーに比べるとグッと価格が下がるため、かなりリーズナブルな金額で修理を行うことが可能です。
パソコンが起動しないトラブルは、メーカーでは5万円台からでしたが、パソコン修理業者では2万円台から対応してくれます。
パソコンのトラブルは、実際に修理に出してみないとどの程度費用がかかるか断定しづらいですが、それでもパソコン修理業者のほうがお得な金額で修理できると言えるでしょう。

修理方法
メーカー
基本的に宅配修理のみですが、メーカーによっては出張修理を受け付けている場合もあります。
ただし、自社のサポートサービスに加入していなければ出張修理は利用できないメーカーもあるので、事前に確認が必要です。
持込修理は受け付けていないため、急なトラブルには対応してもらえないと思ったほうが良いでしょう。
パソコン修理業者
豊富な修理メニューを用意しているのが、パソコン修理業者です。
持込修理はもちろん、宅配修理や出張修理、リモートサービスなど、さまざまなメニューを提供しており、ユーザーの状況に合わせて選択することができます。

対応機種
メーカー
基本的に自社製品しか受け付けていません。
また、自社製品でも修理対応期間が終了している製品については、修理対象外となります。
パソコン修理業者
パソコン修理業者によって多少の違いはありますが、ほとんどの業者がすべてのメーカーと機種に対応しており、どのようなパソコンでも修理を受け付けてくれます。
通常は修理対応してもらえない自作パソコンや、Macの修理も受け付けている業者が多く、メーカーや機種、年式を気にすることなく修理を依頼できます。

データのバックアップ
メーカー
メーカー修理はリカバリ対応するケースが多いため、データや設定はすべて消失します。
ほとんどのメーカーが修理前にデータのバックアップをとるよう推奨しており、メーカー側では修理前のバックアップを行っていません。
メーカーによっては有料でバックアップサービスを実施している場合もありますが、こちらから希望しない限り、データはすべて消去されるものと考えた方が良いでしょう。
パソコン修理業者
データのバックアップを実施しているパソコン修理業者が多く、保存しておきたいデータをすべてバックアップしてもらうことが可能です。
またメーカーの場合、返却されたあとは自分で最初から設定をすべてやり直さなくてはなりませんが、パソコン修理業者は設定の保存も可能なため、修理後に元の状態でパソコンを返却してもらうことが可能です。

信頼性
メーカー
メーカーの最大のメリットは、自社で販売したパソコンを純正パーツを使用して、専門の技術者が修理を行ってくれる「安心感」があることです。
純正パーツを使用しているため、修理後にトラブルが起きる可能性が格段に下がります。
大手企業が一貫して製作から修理まで行っているため、安全性や信頼性の高さでは最強といえるでしょう。
パソコン修理業者
最近では全国展開している大手パソコン修理業者も多いことから、安全性や信頼性は昔に比べてかなり上がってきたといえます。
しかし、業者によってサービス内容やスタッフ対応が大きく変わるため、これからに期待したいというところでしょうか。
運営元が上場企業である業者や実績が多い業者を選ぶことをオススメします。

まとめ
メーカーとパソコン修理業者の違いについて比較してみましたが、いかがでしたでしょうか。
信頼度の高さでいえばメーカー修理をおすすめしますが、修理費用や修理の内容によって臨機応変に対応してくれる点を考えると、パソコン修理業者がおすすめです。
パソコン博士がおすすめするパソコン修理業者はドクター・ホームネットです。
電話での対応も丁寧で、お住まいの地域(全国対応)によって、最適な修理方法(持込修理や宅配修理、訪問修理)を提案してくれます。必要であれば、即日対応もしてくれます。
大切なデータを保護(復元も可能)した上で、「起動しない」、「ブル―スクリーンが表示される」などの難しい修理もすぐに行ってくれます。ドクター・ホームネットは東京や大阪、名古屋、福岡などにも店舗があるので、すぐに個人・法人いずれもすぐの対応が可能です。

コメントを残す