ノートパソコンにはタッチパッド機能が搭載されており、パッドの操作のみでパソコンを便利に操作できます。
マウスを接続することなくパソコンを操作できるため、外出先などで重宝しますよね。
しかし、いざというときにタッチパッドが動かなくなってしまうと、キーボードで対処しなくてはならず操作ひとつに手間を要します。
そこで今回は、タッチパッドが動かない・反応しない場合の原因と対処法について解説します。
目次
パソコンのタッチパッドが動かない・反応しない原因
タッチパッドが動かなくなったり反応しなくなる際に考えられる原因は、以下のとおりです。
- タッチパッドの設定
- ショートカットキーの設定
- パッドの操作ミス
- タッチパッドの汚れ
- ドライバの不具合
- パソコンの熱暴走
- パソコンの帯電
- 周辺機器の不具合
- パソコンの利用環境
- BIOSの設定
- タッチパッドの故障
タッチパッドの設定
タッチパッドはパソコンの設定で無効に設定していると、使用できなくなります。
タッチパッドそのものを無効に設定している場合、当たり前ですがタッチパッドが動かない・反応しない現象が起きます。
またタッチパッドを有効に設定していても、マウスを接続すると無効に切り替わるよう設定していた場合、マウスを接続した状態ではタッチパッドが反応しません。
タッチパッドには有効/無効の設定以外にも、タップやスクロール、ズーム、3本指ジェスチャ、4本指ジェスチャなどの設定が可能です。
タッチパッドが反応しない場合、これらの感度設定が低くなっているのかもしれません。
ピンチ操作でズームが変更できない場合、ピンチ操作の設定が無効になっていることも考えられます。
ショートカットキーの設定
パソコンによってはキーボードのショートカットキーを使用し、タッチパッドのオン/オフの切り替えが可能です。
タッチパッドが動かない場合は、誤ってショートカットキーを押してしまい、タッチパッドの設定を無効にしたことが考えられます。
メーカーや機種によってショートカットキーの役割は異なるため、取扱説明書や公式サイトのマニュアルなどをチェックしてみましょう。
パッドの操作ミス
メーカーや機種により、パッド上でオン/オフを操作できるタッチパッドもあります。
タッチパッドを操作中に誤って無効に設定してしまった場合、タッチパッドが動かない・反応しない現象が表れます。
タッチパッドの汚れ
タッチパッドは微細な電気信号を読み取り、それをもとにマウスポインタを移動させます。
そのため、タッチパッドの表面が汚れていたり、水分を含んでしまった場合、動かない・反応しない、または想定と異なる動きをすることがあります。
マウスの操作でも、マウスパッドが汚れていると動作が鈍く感じられたり、操作と異なる動きをする場合がありますが、タッチパッドも同様です。
ドライバの不具合
タッチパッドが正しく動作しない・反応しない場合、ドライバに不具合が起きているのかもしれません。
ドライバを更新せず古いままだったり、ドライバに不具合が発生していると、タッチパッドを正常に操作できない場合があります。
また、Windows Updateの実行により、タッチパッドのドライバが破損した可能性も考えられます。
タッチパッドもほかのデバイス同様にドライバを介して動作するため、ドライバに問題があると正しく動作しません。
パソコンの熱暴走
パソコンの長時間の使用や、夏の猛暑など過酷な環境での使用はパソコン内部を高熱にし、熱暴走を引き起こしてタッチパッドにも影響を及ぼします。
パソコンを使用していると、内部のパーツから熱が発生します。
ある程度の温度までは問題なく動作しますが、限界を超えるとCPUが熱暴走と呼ばれる誤動作を起こし、タッチパッドにも何らかの影響を与える可能性があるのです。
熱暴走が起きる原因はいくつかありますが、パソコン内部を十分に冷却できていないことが考えられます。
パソコン内部に埃がたまり、それが原因でファンに埃が付着し、冷却機能を低下させているということです。
パソコンの帯電
タッチパッドが動作しない原因のひとつとして、パソコン内部に不要な電気がたまってしまう現象である帯電があげられます。
パソコン内部には、電気を溜めこむコンデンサーと呼ばれる部品が使用されています。
電源が切断されている状態でも電源ケーブルがつながっていると、コンデンサーの配線などパソコン内部に電気が蓄えられていき、タッチパッドだけでなくパソコンにさまざまなトラブルを引き起こす可能性があります。
周辺機器の不具合
タッチパッドが動かないとき、パソコンに周辺機器を接続している場合、周辺機器側で不具合が発生してタッチパッドに不具合を引き起こしていることも考えられます。
特に電源に不具合のあるUSBデバイスは、タッチパッドの動作に問題を起こす可能性が高いといえます。
パソコンの利用環境
パソコンを使用している室内の温度や湿度が高いと、タッチパッドの感度が悪くなる原因となります。
また、水分や皮脂の汚れが原因で、タッチパッドの効果が薄れる場合もあります。
さらに埃の多い場所での使用はパソコン内部に埃がたまる原因となり、さまざまな不具合が発生する可能性を高めます。
BIOSの設定
Windowsの設定でタッチパッドの有効/無効の切り替えが可能ですが、BIOSの設定でもタッチパッドの有効/無効の切り替えが行えます。
BIOSの設定で無効、もしくはマウス接続で無効と設定している場合は、マウスを接続するとタッチパッドが反応しなくなります。
タッチパッドの故障
タッチパッドそのものが故障している場合、タッチパッドを利用しても動かない・反応しない現象が起きます。
タッチパッドの故障はパソコン本体を診断しないとチェックできないため、パソコン修理業者やメーカーなどへ修理に出す必要があります。
タッチパッドが動かない・反応しない場合の対処法
タッチパッドが正しく動作しなくなった場合は、以下の対処法を試してください。
- マウスを取り外す
- タッチパッドを有効に設定する
- タッチパッドの感度設定を変更する
- ショートカットキーで切り替える
- タッチパッドで切り替える
- タッチパッドをキレイに拭く
- ドライバをアンインストールする
- タッチドライバを更新する
- 冷却する
- 放電する
- すべての周辺機器を取り外す
- パソコンの利用環境を整える
- パソコンを再起動する
マウスを取り外す
マウスを接続している場合、パソコンの設定によりタッチパッドの機能が無効になることがあります。
マウスを取り外してみて、タッチパッドが正常に動作するかチェックしてください。
タッチパッドを有効に設定する
タッチパッドの設定そのものが、無効になっているのかもしれません。
有効に設定しなおすことで、タッチパッドが動かない・反応しない現象が改善されます。
- Windowsロゴをクリックし、「設定」アイコンをクリックします。
- 「設定」画面が表示されたら、「デバイス」をクリックします。
- 「デバイス」画面が表示されたら、左側のメニュー一覧から「タッチパッド」を選択し、タッチパッドのスイッチの「オン」「オフ」を切り替えれば完了です。
※マウスを接続してタッチパッドが動かなくなった場合は、「マウスの接続時にタッチパッドをオフにしない」にチェックを入れると、マウスを接続してもタッチパッドが利用できます。
タッチパッドの感度設定を変更する
タッチパッドの感度設定が低すぎて、タッチパッドが動かない・反応しない現象が起きていることが考えられます。
- Windowsロゴをクリックし、「設定」アイコンをクリックします。
- 「設定」画面が表示されたら、「デバイス」をクリックします。
- 「デバイス」画面が表示されたら、左側のメニュー一覧から「タッチパッド」を選択し、タップ欄の「タッチパッドの感度」ボックスから任意の感度を設定すれば完了です。
タッチドライバを
ショートカットキーで切り替える
タッチパッドはキーボードのショートカットキーを利用して、オン/オフを切り替えることが可能です。
「Fn」キーを押しながらメーカーが指定するファンクションキーを同時に押すと、問題が改善されることもあります。
※ショートカットキーはメーカーごとで設定が異なります。詳しくは各メーカーの公式サイトをご覧ください。
タッチパッドで切り替える
パソコンのメーカーや機種により、パッド上でタッチパッドのオン/オフが切り替えられます。
パッドの上部にオン/オフボタンが配置されている機種もあれば、パッドの操作でオン/オフを切り替えられる機種もあります。
公式サイトで取扱説明書を確認し、タッチパッドの有効/無効がパッド上で設定できるかチェックしてみましょう。
引用:dynabook
引用:dynabook
タッチパッドをキレイに拭く
パソコンは精密機器であるため、水分や汚れがついた場合、タッチパッドの反応に影響することがあります。
例えば、パソコンに飲料水などの水分をこぼしてしまうと、それが原因でタッチパッドが故障することもあるようです。
また、タッチパッドは指で操作するため、定期的にパッドについた皮脂を拭き取るようにしましょう。
パッド部分の汚れを専用のウェットティッシュなどでキレイに取り除き、乾いた布で余分な水分を拭きとってください。
ドライバをアンインストールする
デバイスドライバの不具合により、タッチパッドの操作に影響を与えていることも考えられます。
ドライバをアンインストールしてパソコンを再起動すると、自動的に最新のドライバがインストールされます。
- Windowsロゴを右クリックし、一覧の中から「デバイスマネージャー」をクリックします。
- デバイスマネージャー画面が表示されたら、該当のデバイス名横の「>」をクリックすると、ドライバの一覧が表示されます。
※メーカーによってタッチパッド名が異なるため、ここではほかのデバイスを例に紹介します。 - 一覧の中からアンインストールするドライバを右クリックし、「デバイスのアンインストール」をクリックします。
- 「デバイスのアンインストール」画面が表示されたら、「アンインストール」をクリックします。
- アンインストールが完了するとデバイスマネージャー画面が表示されるので、該当のドライバーが一覧から消えていることをチェックして、画面を閉じます。
- パソコンを再起動し、問題が改善されていれば完了です。
タッチドライバを更新する
外部のタッチパッドを使用している場合、更新をおこなうことで動作不良の問題を解決できます。
タッチドライバを更新するときは、設定画面から「デバイス マネージャー」を開きます。
そして「ヒューマン インターフェイスデバイス」もしくは「マウス」を選択してください。
次に更新するデバイスを右クリックして「ドライバーの更新」をクリックすれば完了です。
外部のタッチパッドが正常に動作するかチェックし、反応していれば問題ありません。
冷却する
ノートパソコンの熱暴走により、タッチパッドが反応しなくなっているのかもしれません。
これを防ぐためには、パソコン内部の熱を上手く放熱する必要があります。
パソコン内部を掃除する、室温を下げる、長時間使用しない、冷却グッズを使用するなどの対処をおこないましょう。
放電する
- CDやDVD、USBメモリなどの媒体をセットしている場合、すべて取り出します。
- 電源が切れた状態でACアダプタと電源ケーブル、バッテリーや周辺機器など、すべての接続をパソコンから取り外します。
- 5分以上放置して、再度ケーブルやバッテリーなどを取り付けます。
- パソコンを起動し、問題が改善されているか確認します。
すべての周辺機器を取り外す
接続している周辺機器の影響により、タッチパッドが正しく操作できないのかもしれません。
- パソコンに接続されているマウスやキーボード、外付けドライブなどの周辺機器をすべて取り外します。
- 電源を入れ、正常に起動するか確認します。
パソコンの利用環境を整える
室温が極端に高すぎる、または低すぎる場合、パソコンが正常に機能しない場合があります。
メーカーによってパソコンを利用する室内の推奨温度は異なりますが、一般的に20~25℃が適温とされています。
また、パソコンは湿気にも弱い機器であるため、湿度の高い部屋での利用は控えたほうが良いでしょう。
パソコンを再起動する
パソコンを再起動することで問題が解消し、タッチパッドが動かない・反応しない現象が改善される場合もあります。
- Windowsロゴをクリックし、電源マークを選択して一覧の中から再起動をクリックします。
- 再起動後、タッチパッドが正常に動作するか確認します。
何か不具合があった際に再起動を繰り返すとパソコンが正常に起動しない可能性があります。少しでも異変を感じたら、パソコン修理業者に相談しましょう。
まとめ
タッチパッドが動かない・反応しない場合の対処法についてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか。
上記で紹介した対処法を実践しても問題が改善されない場合、タッチパッドそのものが故障していることが考えられます。
タッチパッドの基板に問題が発生している場合は、パソコン修理業者などでの修理が必要です。出張修理を希望するなら、PCホスピタルがおすすめです。
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