「再起動しています」の画面でぐるぐるマークが長い間表示されるなど、1時間程度待っても状況が変わらない場合もあります。
パソコンの再起動が長い・終わらない症状の原因は多岐にわたるため、データ消失や深刻な起動トラブルといったリスクを避けるためには適切な対処が必要です。
今回はパソコンの再起動が長い・終わらないトラブルについて、再起動を待つ時間の目安やトラブルケースをお話した上で、有効な対処法を解説します。
目次
パソコンの再起動にかかる時間はどれくらい?
パソコンの再起動にかかる時間は、数十秒~数分程度が正常な範囲です。
ただしWindows Updateが必要な場合や使用環境によっては、もう少し時間がかかる可能性があります。
このため再起動が終わらない場合でも、可能であれば1時間程度は待つようにしましょう。
それ以上時間がかかる場合は、今回ご紹介する方法を試したり、パソコン修理業者への相談・依頼をおすすめします。
再起動トラブルの2つのケース
再起動が長い・終わらないトラブルは、症状ケースによって実行できる有効な対処法が異なります。
まずはお困りの症状ケースについて、以下のどちらに当てはまるか確認しましょう。
再起動が終わらない場合の対処法については、以下の記事でも解説しています。
原因やMacでの対処法も含めて詳しく解説しているため、ぜひあわせてご確認ください。
今再起動が終わらずに困っている場合の対処法
今まさに再起動が終わらずに起動できず困っている場合は、まず以下の対処法をお試しください。
上記の対処法には電源ボタン長押しによる強制終了が必要ですが、強制終了にはデータ消失などのリスクが伴います。
リスクを避けるために、アクセスランプが消灯していることを確認してから強制終了をおこないましょう。
アクセスランプをチェック
パソコンの再起動が終わらない場合は、ハードディスクのアクセスランプが点灯・点滅していないか確認しましょう。
ハードディスクのアクセスランプが点灯・点滅している場合は、アップデート中でシステムの読み込みや更新作業をおこなっている可能性があります。
このケースはアップデートが原因で再起動ができない状況となっているため、ファイルの読み込みが終わるまで少し待ちましょう。
ただし、ハードディスクが損傷していてファイルの読み込みができていない場合もあるため、状況が改善しない場合はこれから紹介する方法を試してみることをおすすめします。
強制終了を試す
再起動が長く終わらない場合は強制終了を試しましょう。
システムの読み込みエラーやアップデートの更新に時間がかかっているなど、一時的なトラブルであれば強制終了をおこなうと改善します。
強制終了は電源ボタンの長押しをおこないランプが消えるのを待ちましょう。
また、ショートカットキーを使って強制終了させることもできます。
例えば、Winowsの一部の機種であればキーボードで[Ctrl]+[Alt]+[Delete]をクリックすると強制終了です。
電源ボタンを押しても反応しない場合は、お使いの機種のショートカットキーを確認して強制終了させましょう。
普段から再起動に時間がかかり困っている場合
現在パソコンは使用できているものの普段から再起動に時間がかかり困っている場合は、以下の対処法をお試しください。
放電を伴う再起動をおこなう
再起動が終わらずパソコンが使用できない場合は、安全性を確認した上で強制終了してから再起動を試みましょう。
なお再起動の際は、以下のように放電もあわせておこなうとより効果的です。
強制終了にはデータ消失などのリスクが伴うため、実行する際はリスクを理解した上で自己責任でおこないましょう。
また強制終了と再起動を繰り返すこともパソコンに大きな負荷をかけるため、対処が難しい場合はパソコン修理業者に相談・依頼することをおすすめします。
外部デバイスをすべて取り外す
外部デバイスの異常や干渉によって再起動に問題が発生している場合があるため、外部デバイスをすべて取り外すことも有効です。
マウスやキーボードといった必要最低限の機器のみ接続し、以下のような周辺機器はすべて取り外して再起動を試みましょう。
- プリンター
- スピーカー
- ヘッドホン
- USBメモリ
- 外付けハードディスク
セーフモードで起動する
通常の方法でどうしても起動できない場合は、セーフモードによる起動で解決する可能性があります。
セーフモードとは必要最低限の構成でパソコンを起動するモードのことで、以下の手順で実行できます。
※セーフモード中にインターネット環境を利用する場合は「F5」または「5」を入力します。
システムの復元を実行する
セーフモードでも起動が難しい場合は、システムの復元を実行することで改善する可能性があります。
システムの復元とはWindowsをトラブルが起きる前の状態に戻す機能のことで、以下の手順で実行できます。
しばらく待って完了画面が表示されたら「再起動」をクリックします。
STEP9にあるように、復元ポイントがなければシステムの復元は実行できません。
BIOSを初期化する
BIOS設定の変更や破損が原因として疑われる場合は、BIOSの初期化が有効な手段として考えられます。
画面が真っ暗のまま進まない、アクセスランプが消灯している場合などは、以下の手順でBIOSを初期化しましょう。
※連打するキーは「F1」や「F10」、「delete」キーの場合もあります。
普段から再起動に時間がかかり困っている場合の対処法
現在パソコンは使用できているものの普段から再起動に時間がかかり困っている場合は、以下の対処法をお試しください。
普段から再起動に時間がかかり困っている場合に有効な対処法
デバイスドライバーを更新する
普段から再起動に時間がかかる場合は、デバイスドライバーが最新の状態でない可能性があります。
以下の手順で、デバイスドライバーを最新の状態にしましょう。
※再インストールする場合は、ここで「デバイスのアンインストール」をおこなってから改めてドライバーを入れ直します。
最新のドライバーが見つからない場合、「このデバイスに最適なドライバーが既にインストールされています」と表示されます。
ドライバーを再インストールする
ドライバーのアップデートをおこなっても再起動が終わらない場合は、ドライバーの再インストールで状況が改善するケースもあります。
ドライバーの再インストール方法は下記の通りです。
Windowsアップデートを更新する
デバイスドライバーだけでなく、Windowsが最新の状態でないために再起動を遅らせている可能性があります。
以下の手順で、Windowsアップデートを更新しましょう。
WindowsのOSを再インストール
OSにトラブルや問題が生じていると再起動が正常におこなわれない場合があるため、OSの再インストールをしましょう。
個人用ファイルは保持した状態で再インストールは可能ですが、アプリと設定はリセットされるため注意が必要です。
OSの再インストール方法は下記の通りです。
上記の手順で警告文を読んで問題なければ次に進みます。
以上でOSの再インストールは完了です。
システムに問題がある場合はOSの再起動で解決しますが、変わらない場合は故障の可能性があります。
トラブルシューティングを実行
電源トラブルが原因で再起動できない場合は、トラブルシューティングの実行で問題を検出して対処法が提案されるケースもあります。
具体的なやり方は下記の通りです。
以上の手順で問題がなかった場合は、電源以外の部分でトラブルが発生している可能性があります。
システムファイルの診断・修復をおこなう
Windowsのシステムファイルが破損していることで再起動が遅くなってしまっている場合は、システムファイルを診断・修復することで改善する可能性があります。
システムファイルを修復するコマンドには「SFCコマンド」と「DISMコマンド」の2つがあり、それぞれ以下のコマンドをコマンドプロンプトに入力することで実行できます。
- sfc/scannow
- DISM /Online /Cleanup-Image /CheckHealth
- DISM /Online /Cleanup-Image /ScanHealth
(より高度なスキャン) - DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
(より高度なスキャン+自動修復)
コマンドプロンプトは、スタート(Windowsマーク)をクリックしてから「cmd」と検索すると出てきます。
上記のコマンドを使用する際は「管理者として実行」を選択しましょう。
高速スタートアップを無効にする
本来起動を早める役割をもつ高速スタートアップですが、正常に起動しなくなるトラブルが報告されています。
有効になっていると場合は、以下の手順で一度高速スタートアップを無効にしてみましょう。
ウイルススキャンを実行する
これまでご紹介した対処法を実践しても改善がない場合は、念の為ウイルススキャンを実行することをおすすめします。
ウイルススキャンの詳細については、以下のページをご確認ください。
パソコンの再起動が長い:まとめ
今回はパソコンの再起動が長い・終わらないトラブルについて、再起動を待つ時間の目安やトラブルケースをお話した上で、有効な対処法を解説しました。
さまざまな対処法をご紹介しましたが、原因も多岐にわたるため適切な対処が難しいこともまた事実です。
対処が難しいと感じた場合は、パソコン修理業者に相談・依頼することをおすすめします。
パソコンの不具合・故障によって修理を検討している場合は、パソコン修理業者へ依頼しましょう。
修理期間・修理の技術・修理費用などの観点から考えると修理業者にパソコン修理を依頼することが一番確実で信頼できます。
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