パソコンの操作中に突然画面が真っ青になり、動かなくなることがあります。
このような現象を「ブルースクリーン」と呼びますが、この現象が発生することはあまり望ましくありません。
ブルースクリーンは一度表示されると頻発することも多く、そのまま放置しているとパソコンに大きな負担をかけてしまいます。
今回の記事ではブルースクリーンが表れる原因と、その対処法について分かりやすく解説します。
目次
ブルースクリーンとは
ブルースクリーン(Blue Screen of Death)とは、パソコンのハードウェアやソフトウェアに深刻なトラブルが発生したときに表示される青い背景色のエラー画面のことで、略して「BSoD」とも呼ばれています。
「STOPエラー」や「ブルーバック」などと呼ばれることもありますが、「ブルースクリーン」含め、すべてエラー画面全体を指す通称です。
ブルースクリーンになると、青い背景に白い文字でエラーコードが表示され、キーボードやマウスが一切操作できなくなります。
ブルースクリーンが発生する条件は定まっておらず、突発的に発生することがほとんどで、その原因はパーツの故障やシステムエラーなど多岐にわたります。
ブルースクリーンはパソコンに何らかの異常を検出した場合、強制的に再起動して問題を解決しようとするWindows機能の1つですが、いきなり再起動するとユーザー側は何が起きたか分からないため、
「問題が発生したため、PCを再起動する必要があります。エラー情報を収集しています。自動的に再起動します」
というエラーメッセージと併せてエラーコードが表示されます。

引用:富士通 FMVサポート
Windows8以降は日本語で表示されていますが、それ以前は英語表記だったため、ブルースクリーンが表れると動揺する人も多かったのではないでしょうか。
最近はさらに分かりやすくMicrosoftのサポートページへのQRコードも貼られており、ブルースクリーンが発生したときはすぐに原因や対処法が特定しやすいように配慮されています。
ブルースクリーンが頻発する原因
Windows7までは動作が安定しており、めったなことでブルースクリーンは発生しませんでしたが、Windows10にバージョンアップしてから頻発するようになりました。

パソコンに大きな負担をかけてしまうブルースクリーンは、さまざまな要因がきっかけで発生します。
考えられる主な原因として、以下のようなことがあげられます。
ソフトウェアによる原因
- Windowsの更新プログラムによるもの
- 互換性のないソフトウェアとの衝突
- Windowsの不具合
- ドライバの不具合
- システムファイルの破損
- ウイルス感染
- BIOSの設定トラブル
ハードウェアによる原因
- メモリの不具合
- ハードディスクの破損
- パーツの経年劣化
- マザーボードや基盤のトラブル
ブルースクリーンは、さまざまな要素が複雑に絡み合って問題が発生していると考えられるため、原因を特定することが困難です。
まずは自分で対処できることを実行し、改善されるかどうかを試してみましょう。
ただし、ブルースクリーンが頻発する原因がハードウェアだと、一般の人では手に負えません。
その場合、すぐにパソコン修理業者に相談することをおすすめします。
ブルースクリーンのエラーコード
Windows10ではブルースクリーンが発生すると、エラーメッセージの下にエラーコードが表示されます。
エラーコードの種類は数多くありますが、Microsoftでは下記のエラーを一般的なSTOPエラーと定義づけています。
- CRITICAL_PROCESS_DIED
- SYSTEM_THREAD_EXCEPTION_NOT_HANDLED
- IRQL_NOT_LESS_OR_EQUAL
- VIDEO_TDR_TIMEOUT_DETECTED
- PAGE_FAULT_IN_NONPAGED_AREA
- SYSTEM_SERVICE_EXCEPTION
- DPC_WATCHDOG_VIOLATION
上のエラーコードが表示された場合、まずは以下に紹介する対処法を実行し、改善されるか試してみてください。
エラーコードについては、以下の記事に詳細を記載していますので、ご参照ください。
ブルースクリーンが頻発する場合の対処法
ブルースクリーンは一度発生すると頻発するケースが多く、あまりにも症状がひどくなるとパソコンが起動しなくなる可能性もあります。
そのためブルースクリーンが発生したら、早急に対処することが必要です。
ここでは自宅でできる簡単な対処法について、Windows10の操作方法を参考に説明します。
- プログラムをアンインストールする
- 周辺機器の接続を確認する
- 高速スタートアップを無効にする
- 常駐アプリを停止する
- ウイルススキャンを実行する
- デバイスドライバを更新する
- Windows Updateを更新する

詳しい手順は以下のとおりです。
プログラムをアンインストールする
ブルースクリーンが発生する前に何らかのソフトウェアをインストールしていた場合、それが原因で問題が生じているかもしれません。
以下の手順で、インストールしていたソフトウェアをアンインストールしてください。
- Windowsロゴをクリックして、スタートメニューを表示させます。
- スタートメニューを下にスライドさせ、「Windowsシステムツール」をクリックして一覧を表示し、「コントロールパネル」をクリックします。
- 「コントロールパネル」画面が表示されたら、「プログラムのアンインストール」をクリックします。
- 「プログラムと機能」画面が表示されるので、アンインストールしたいソフトウェアを右クリックし、「アンインストール」をクリックします。
※アンインストールしたいソフトウェアが見当たらない場合、「インストール日」をクリックすれば昇順・降順に入れ替わるので、最新のインストール日のソフトウェアをチェックし、正しければアンインストールを実行してください。
- アンインストールの確認画面が表示されますので、「はい」をクリックすれば完了です。
周辺機器の接続を確認する
接続している周辺機器の影響により、問題を発生させているかもしれません。
- パソコンが再起動している場合、シャットダウンします。
- 電源が切れたことを確認し、パソコンに接続されているマウスやキーボード、外付けドライブなどの周辺機器をすべて取り外します。
- 電源を入れ、正常に動作するか確認を行います。
高速スタートアップを無効にする
Windows10は、シャットダウン時の情報を一時的に保存する「高速スタートアップ」機能が働いています。
一時保存した情報を読み込むことで起動が速くなりますが、新たな周辺機器を接続したり、または設定の変更を行った場合、もしくはWindowsに問題が生じていると、パソコンが正常に動作しなくなり、ブルースクリーンを発生させることがあります。
このような問題は、パソコンの再起動を行うことで解決する場合もあります。
再起動を行うと「高速スタートアップ」機能を一時的に無効にして完全にシャットダウンするため、新しい設定や周辺機器を認識するようになり、問題が改善することもあります。
※ブルースクリーンが発生した後は自動的に再起動しますが、画面がフリーズした場合は電源を長押しして強制終了します。電源が切れたら再度パソコンの電源を入れ、再起動を行いましょう。
常駐アプリを停止する
パソコンを起動させると自動的に起動する常駐アプリを「スタートアップアプリ」といいますが、このアプリの数が増えすぎるとパソコンに負荷がかかり、問題が発生することがあります。
- Windowロゴをクリックし、設定をクリックします。
- 設定画面が表示したら「アプリ」をクリックします。
- 左側の一覧から「スタートアップ」をクリックします。
- 不要なアプリの右横にある「オン」を「オフ」に設定すれば完了です。
※スタートアップアプリはタスクマネージャーからも停止させることができます。
タスクマネージャーの「スタートアップ」タブをクリックし、不要なアプリを選択して、右下の「無効にする」をクリックすれば完了です。
※スタートアップアプリを停止すると、アプリに影響を与えて動作に不具合が生じることもあるため、確実に不要なアプリのみを停止するようにしましょう。
ウイルススキャンを実行する
パソコンがウイルスに感染してしまうと、パソコンにさまざまなエラーを引き起こします。
パソコンが正常に起動している場合、使用しているセキュリティソフトでウイルススキャンを実行し、感染していないかどうかチェックしましょう。
万が一ウイルスに感染していた場合は、画面に表示される指示通りウイルス駆除を行ってください。
※セキュリティソフトの操作方法は、使用しているセキュリティソフトのメーカーのホームページなどで確認してください。
デバイスドライバを更新する
デバイスドライバに不具合があると、ブルースクリーンが発生することがあります。
デバイスドライバがWindows10に対応していないとトラブルを引き起こすこともあるため、最新のバージョンに更新しましょう。
- Windowロゴを右クリックし、一覧の中から「デバイスマネージャー」をクリックします。
- 「デバイスマネージャー」画面が表示されたら、一覧の中から目的のデバイスを選択し、ダブルクリックします。
- デバイスドライバ一覧が表示されたら目的のドライバを右クリックし、一覧の中から「ドライバの更新」をクリックします。
- 「ドライバの更新」画面が表示されたら、「ドライバーソフトウェアの最新版を自動検索」をクリックします。
- 検索画面が表示されるので、インストールが完了するまで待ちます。
- 「ドライバが正常に更新されました」と表示されたら、「閉じる」をクリックして完了です。
※最新のドライバが見つからない場合、「このデバイスに最適なドライバーが既にインストールされています」と表示されます。
Windows Updateを更新する
Windows Updateを行うと自動的に更新プログラムがインストールされ、パソコンが最新の状態になり、問題が改善されることもあります。
- Windowロゴをクリックし、設定をクリックします。
- 設定画面が表示されたら「更新とセキュリティ」をクリックします。
- 「更新とセキュリティ」画面が表示されたら、左側の一覧から「Windows Update」をクリックし、「更新プログラムのチェック」をクリックすれば、自動的に更新プログラムがインストールされます。
※Windows Updateを行った場合、再起動が必要になることもあるため、事前に必要なデータは保存してすべてのアプリケーションを終了させておきましょう。
まとめ
ブルースクリーンが発生する原因は特定しづらいため、こちらで紹介した対処法でも問題が解消されない場合もあります。
ハードディスクやメモリなどパソコン内部に問題があることも考えられるので、ブルースクリーンの頻度が激しいようであれば、パソコン修理業者への相談が賢明です。
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